2011年2月
極低速蒸気流での飛沫同伴率相関式の導出
JAEA-Research 2010-047
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- 15
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- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等
- DOI
- 10.11484/jaea-research-2010-047
原子力施設の事故解析において飛沫同伴現象は、炉心の冷却あるいは気液界面からの放射性物質の気相部への移行を評価するうえで重要な現象の一つである。発電用原子炉施設で想定される冷却材喪失事故での炉心下部からの再冠水時に生成する飛沫による冷却、あるいは、沸騰水型原子炉の格納容器破損時のサプレッションプールでの減圧沸騰に伴う飛沫同伴現象による放射性物質の移行解析のためには、飛沫同伴の機構論的な分析に基づく汎用性の高い飛沫同伴率相関式としてKataoka-Ishii式が提案されている。これに対して、核燃料施設の放射性物質を含む水溶液を内蔵する貯槽等での冷却機能喪失よる沸騰現象は、原子炉施設での沸騰現象に比べ極めて緩やかで発生する蒸気流速も小さい。このため、放射性物質の気相部への移行評価にはKataoka-Ishii式をそのまま適用できない。そこでKataoka-Ishii式の導出過程を参考に、極めて蒸気流速の遅い領域(Stokes領域)での飛沫同伴現象の特徴を考慮して、これに適用可能な相関式を解析的に導出した。さらに新たに導出した相関式と既存の実験データとの比較も試みた。
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- DOI : 10.11484/jaea-research-2010-047