論文

査読有り
2007年7月

河川及び地下水起源の腐植物質が存在する条件でのPuの分子サイズ分布

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry
  • 長尾 誠也*
  • ,
  • 坂本 義昭
  • ,
  • 田中 忠夫
  • ,
  • Rao R. R.*

273
1
開始ページ
135
終了ページ
139
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1007/s10967-007-0724-x
出版者・発行元
Akadémiai Kiadó, co-published with Springer Science+Business Media B.V.

放射性核種の地下水中での溶存形態は、地下水を経由して移行する放射性核種の挙動を評価・予測するうえで重要な情報である。本研究では、環境中での溶存形態が多様であるPuに着目して溶存有機物の影響を評価するため、河川水,地下水,湖水から分離精製した7種類の腐植物質と錯形成したPuの溶存形態を分子サイズの観点から検討した。腐植物質濃度10mg/lの水溶液に4価のPuを添加し1週間反応させた後、分子サイズ100000, 30000, 10000, 5000daltonsのフィルターで限外ろ過し、画分中のPuと有機物の存在割合を比較した。各画分中におけるPuの存在割合は、7種類の腐植物質について全く異なる分布傾向を示したが、別途手法で確認した腐植物質の存在割合の傾向と同じであり、腐植物質がPuの化学形態を支配する重要な要因であることを示した。また、各画分中のPu濃度と腐植物質濃度の相関性を調べた結果、一部の腐植物質について、10000から30000daltonsの腐植物質にPuが選択的に濃集されており、Puの溶存形態を支配するのは分子サイズだけではなく、併せて官能基の種類や不均一性も重要な要因であることを示した。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1007/s10967-007-0724-x
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120000969888
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5001786
ID情報
  • DOI : 10.1007/s10967-007-0724-x
  • ISSN : 0236-5731
  • CiNii Articles ID : 120000969888

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