2016年4月 - 2023年3月
ICU患者の睡眠障害、せん妄に対するオレキシン拮抗薬の有用性
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
Phase 1であるICU患者におけるオレキシンの脳脊髄液中動態を評価する研究は、3例で検体を収集した。その後、残念ながら適格基準を満たす患者の発生が乏しくケースが増えなかった。並行して進めていた論文が完成し、投稿準備中である。
Phase 2の準備研究として、非侵襲的な睡眠モニタリング機能付きマット(眠りSCAN TM;、パラマウントベッド社)、簡易脳波モニター(SedLine TM;、マシモジャパン社)の正確度・感度・特異度を、定型的質問紙法やポリソムノグララフィー(PSG)を対照として、それぞれの睡眠モニターとしての信頼度と正確度を評価する研究である。眠りSCAN研究に関しては、論文採用(J Intensive Care. 2020 Feb 11;8:16.)、SedLine研究に関しては第2回目の投稿を行なった。結果的に両者には、ICUにおける簡便な睡眠モニターとしての限界が示されたた。有望なデバイスとして、簡易睡眠脳波計(Sleep Profiler 2 Advanced Brain Monitoring, TM)の精度と正確度の検証を行い、4例でデータを集積した。
Phase 2として”スボレキサントによる睡眠構築・せん妄への影響”を前向きに検討する予定であったが、実行可能性を考慮し、後ろ向き観察研究に変更し、単施設後ろ向き観察研究とした。スボレキサントがICU患者のせん妄の減少と関連する結果が得られ、その結果が国際雑誌に掲載された(Psychogeriatrics. 2018May;18(3):209-215)。
Phase 3である”心臓血管外科術後患者を対象としたスボレキサント投与の無作為化比較試験”は、実行可能性、臨床的有用性を考慮して計画を修正し、スボレキサントを含めたICUにおける睡眠促進・せん妄予防プロトコルの有用性を検証する多施設前向き介入前後比較研究とした。論文初稿が完成し、投稿準備中である。
Phase 2の準備研究として、非侵襲的な睡眠モニタリング機能付きマット(眠りSCAN TM;、パラマウントベッド社)、簡易脳波モニター(SedLine TM;、マシモジャパン社)の正確度・感度・特異度を、定型的質問紙法やポリソムノグララフィー(PSG)を対照として、それぞれの睡眠モニターとしての信頼度と正確度を評価する研究である。眠りSCAN研究に関しては、論文採用(J Intensive Care. 2020 Feb 11;8:16.)、SedLine研究に関しては第2回目の投稿を行なった。結果的に両者には、ICUにおける簡便な睡眠モニターとしての限界が示されたた。有望なデバイスとして、簡易睡眠脳波計(Sleep Profiler 2 Advanced Brain Monitoring, TM)の精度と正確度の検証を行い、4例でデータを集積した。
Phase 2として”スボレキサントによる睡眠構築・せん妄への影響”を前向きに検討する予定であったが、実行可能性を考慮し、後ろ向き観察研究に変更し、単施設後ろ向き観察研究とした。スボレキサントがICU患者のせん妄の減少と関連する結果が得られ、その結果が国際雑誌に掲載された(Psychogeriatrics. 2018May;18(3):209-215)。
Phase 3である”心臓血管外科術後患者を対象としたスボレキサント投与の無作為化比較試験”は、実行可能性、臨床的有用性を考慮して計画を修正し、スボレキサントを含めたICUにおける睡眠促進・せん妄予防プロトコルの有用性を検証する多施設前向き介入前後比較研究とした。論文初稿が完成し、投稿準備中である。
- ID情報
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- 課題番号 : 16K11418
- 体系的番号 : JP16K11418