共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年6月 - 2024年3月

蓄電固体材料のモデル界面形成とその界面イオンダイナミクスに関する基礎研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)  新学術領域研究(研究領域提案型)

課題番号
19H05813
体系的課題番号
JP19H05813
配分額
(総額)
306,150,000円
(直接経費)
235,500,000円
(間接経費)
70,650,000円

A01はモデル界面を担当し、1.モデル基盤材料の合成 2.イオン輸送モデル界面の構築とその高速化 3.イオン蓄積モデル界面の構築とその高濃度化の三つの研究項目に取り組んでいる。本年度はイオン輸送モデル界面の構築とその高速化、およびイオン蓄積モデル界面の構築とその評価を中心に行った。
イオン輸送モデル界面については、R2年度に引き続きA02の多様な高度計測装置に適した膜厚・サイズの標準電池を作製し、A02との連携でイオン輸送抵抗のメカニズムや反応分布の解明に関する研究を進めている。電極/固体電解質界面においては気相法を用いて正極側・負極側で超低抵抗界面を実現し、その制御因子に関する知見を得た。正極側ではLiCoO2を固体電解質上に低温合成する手法に着手し、その際のイオン交換に伴う課題を見出した。負極側では気相法で固体電解質上に負極の厚膜を作製し、大電流での充放電を可能とするための低抵抗界面構築と臨界電流密度の引き上げを両立する取り組みを進めている。固体電解質と有機電解質の界面イオン移動について検討を行い、用いる固体電解質の結晶構造が界面イオン移動抵抗に大きな影響を及ぼすことを見出した。
イオン蓄積モデル界面については、LixLa(1-x)/3NbO3 (LLNbO)などの単結晶基板を合成し、A02及び他の連携機関へ試料提供を行うことで電荷蓄積現象の解明に向けた研究を進めている。これら単結晶材料を用いた熱刺激電流法等による電荷蓄積の計測・緩和挙動の解析を進めた。LLNbOバルク内における局所イオン配置と拡散の関係について、第一原理計算に基づく検討もA03との連携で行った。更に他の連携機関との共同研究により、LLNbOの電子物性に関する知見も得た。
以上の成果に関して、A01では学術論文が14件、学会発表が39件(うち招待講演が13件、国際学会が7件)の成果を得た。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PLANNED-19H05813
ID情報
  • 課題番号 : 19H05813
  • 体系的課題番号 : JP19H05813

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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