講演・口頭発表等

2011年11月

ネガティブな自己欺瞞の動機と役割

日本科学哲学会第44回大会
  • 太田雅子

記述言語
日本語
会議種別
口頭発表(一般)

自分にとって不利な信念をもとうとする種類の自己欺瞞は、それが意図的ではなく不随意的な動機によって生じるという近年主流である立場にとって難問を提起している。本発表では、ネガティブな自己欺瞞が「誤りを信じるコスト」の軽減のためであるとするメレらの立場や、自己欺瞞の目的を不安の充足であるとするバーンズの解決法を検証してそれらの難点を指摘するとともに、楽観主義をとることで生じる不都合を避けて心理的なバランスをとる働きがあるのではないかという見方を提案した。