MISC

2016年3月

高齢者施設における歯科衛生士の有用性に関する質問紙調査

老年歯科医学
  • 淀川 尚子
  • ,
  • 西田 有希
  • ,
  • 筒井 睦

30
4
開始ページ
382
終了ページ
387
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本老年歯科医学会

歯科衛生士の職域が拡大しつつある現在、歯科衛生士を配置している施設と配置していない施設において、口腔ケアに関する施設職員の認識および口腔ケアの実施状況を調査し、高齢者施設における歯科衛生士の有用性について検討した。対象は、高齢者施設2施設(A施設:歯科衛生士配置なし、B施設:歯科衛生士配置あり)に勤務する職員96名である。方法は、自記式質問紙による調査を実施し、口腔ケアの認識および口腔ケアの実施内容についてKey Wordを抽出し、質的に分析した。さらに、口腔ケアの実施状況について歯科衛生士の配置の有無で比較検討を行った。調査の有効回答数は、49名(51%)であり、歯科衛生士などを除外した47名(49%)を分析した。口腔ケアの認識について抽出されたKey Wordは両施設とも清潔保持、感染予防、誤嚥予防、肺炎予防、口腔機能に関するものなどが挙げられたが、B施設では、会話、美味しく食べる、表情などのQOLに関連したKey Wordもみられた。さらに、口腔ケアの実施状況について比較した結果、口腔マッサージ、口腔および嚥下体操についてB施設が有意に高かった(p<0.05)。以上の結果から、歯科衛生士が配置されているB施設はA施設に比べ、QOLの向上を目標とし、清潔保持や感染予防を目的とした口腔ケアに加えて、口腔機能の維持向上を重視した包括的口腔ケアをより高い割合で実施している傾向がみられた。したがって、高齢者施設における歯科衛生士の有用性が示唆された。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0914-3866
  • 医中誌Web ID : 2016241214

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