2020年4月 - 2023年3月
凝固組織予測の先進的シミュレータ開発と計算・実験の一体化技術への展開
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
- 課題番号
- 20H00217
- 体系的課題番号
- JP20H00217
- 担当区分
- 研究分担者
- 配分額
-
- (総額)
- 45,760,000円
- (直接経費)
- 35,200,000円
- (間接経費)
- 10,560,000円
フェーズフィールド法によるデンドライト凝固の大規模高速計算を可能とするために,固液界面近傍にのみ細かい格子を用いる適合細分化格子法(AMR)の複数GPU実装を行った.ここで,各GPUの計算負荷を均一化するために動的負荷分散を適用した.また,大きな格子を用いた計算を可能とするために,プリコンディショニングを導入した.このAMR技術開発によって,一次枝間隔の広いデンドライト成長問題も効率的に計算可能となった.
ダブルオブスタクルポテンシャルを用いたマルチフェーズフィールド法と二緩和時間モデルを用いた格子ボルツマン法を連成させることで,固液共存域変形のシミュレーションを可能とした.また,このモデルの複数GPU実装を行い,大規模シミュレーションを可能とした.さらに,これを用いた様々な固液共存域のせん断変形シミュレーションを系統的に行い,粒形状,固相率,変形速度などが固液共存域変形挙動に及ぼす影響を詳細に評価した.
GPUスパコンを用いた大規模フェーズフィールド計算によって,優先成長方向が熱流方向から傾いた柱状デンドライトの一方向凝固計算を系統的に行い,その配列を評価した.この結果,傾いたデンドライトでも六角形配列が支配的となることを明らかにした.この結果を用いて,デンドライト樹間液相流動の透過率評価を行い,無次元透過率はおおむねKozeny-Carmanの式によって表現可能であることを示した.
一方向凝固時に成長する柱状デンドライトのデータ同化を効率化するために,デンドライト先端近傍のみを用いるデータ同化を考案し実装した.また,液相流動と固体運動を伴う単一デンドライト成長問題に対するデータ同化システムを開発し,双子実験によってその妥当性を確認した.さらに,多結晶粒成長において多数粒界のエネルギーとモビリティを同時推定可能なデータ同化システムを開発し,双子実験を通してその有用性を示した.
ダブルオブスタクルポテンシャルを用いたマルチフェーズフィールド法と二緩和時間モデルを用いた格子ボルツマン法を連成させることで,固液共存域変形のシミュレーションを可能とした.また,このモデルの複数GPU実装を行い,大規模シミュレーションを可能とした.さらに,これを用いた様々な固液共存域のせん断変形シミュレーションを系統的に行い,粒形状,固相率,変形速度などが固液共存域変形挙動に及ぼす影響を詳細に評価した.
GPUスパコンを用いた大規模フェーズフィールド計算によって,優先成長方向が熱流方向から傾いた柱状デンドライトの一方向凝固計算を系統的に行い,その配列を評価した.この結果,傾いたデンドライトでも六角形配列が支配的となることを明らかにした.この結果を用いて,デンドライト樹間液相流動の透過率評価を行い,無次元透過率はおおむねKozeny-Carmanの式によって表現可能であることを示した.
一方向凝固時に成長する柱状デンドライトのデータ同化を効率化するために,デンドライト先端近傍のみを用いるデータ同化を考案し実装した.また,液相流動と固体運動を伴う単一デンドライト成長問題に対するデータ同化システムを開発し,双子実験によってその妥当性を確認した.さらに,多結晶粒成長において多数粒界のエネルギーとモビリティを同時推定可能なデータ同化システムを開発し,双子実験を通してその有用性を示した.
- ID情報
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- 課題番号 : 20H00217
- 体系的課題番号 : JP20H00217
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
Computational Materials Science 197 110658-110658 2021年9月 査読有り