共同研究・競争的資金等の研究課題

2016年4月 - 2019年3月

エンドトキシンを軸とした潰瘍性大腸炎の新規治療の検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
16K10536
体系的課題番号
JP16K10536
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円

【UC 動物モデルでのPMX 治療の効果の検討】 DSS投与ラットでの大腸粘膜障害とPMX治療の介入による治療効果ついて検討する。
(方法)これまでの研究で、3%と4.5%DSS投与ラット大腸炎モデルでDSSの投与量の増加させると大腸炎の増悪に伴い血中エン ドトキシンが上昇していることが推移が判明した。しかし、4.5%DSS投与ラット大腸炎モデルは重症であり7~8日目頃に約20%ほど死亡するので、3%DSS投与ラット大腸炎モデルをPMX治療に用いる事とした。
1)健常コントロールラット+シャムカラム、2)健常コントロールラット+PMX治療、3)3%DSS投与ラット+シャムカラム、4)%DSS投与ラット+PMX治療の4群を作成して検討を行った。3%DSS投与開始後7日目にPMX治療もしくはシャムカラムによる治療実験を行い、治療後48時間後に擬死させ血液検体と腸管組織検体を採取して評価を行った。
(結果)3%DSS投与ラット大腸炎モデルでは、末梢血血中白血球数が有意に上昇していたが、PMX治療により末梢血血中白血球数が有意に減少することが観察された。PMXカラムには、好中球分画が吸着されていることが示唆された。健常コントロールラットでは末梢血血中白血球数が有意な減少は観察されなかった。
(考察)DSSラットではPMX治療により血中白血球数が有意に減少が観察されたことから、DSS投与により活性化した白血球がPMXに吸着されている可能性が示唆された。この白血球はPMXに吸着されていた細胞分画の解析から好中球である可能性が示唆された。潰瘍性大腸炎の治療として白血球除去療法があるが、PMX治療が潰瘍性大腸炎のアフェレシス治療の選択枝の一つとなる可能性が示唆された。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-16K10536/16K10536seika.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16K10536
ID情報
  • 課題番号 : 16K10536
  • 体系的課題番号 : JP16K10536