2018年6月
J-PARC RCSにおける荷電変換薄膜からの二次粒子による放射化核種評価
Proceedings of 9th International Particle Accelerator Conference (IPAC '18) (Internet)
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- 開始ページ
- 1048
- 終了ページ
- 1050
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.18429/JACoW-IPAC2018-TUPAL021
J-PARC 3GeVシンクロトロン加速器(RCS)では1MWの大強度陽子ビームを実現するために、荷電変換ビーム多重入射方式を採用している。従来のセプタム・バンプ電磁石のみを使ったビーム多重入射方式に比べてセプタム境界面でのビーム損失はほとんど起こらないため、原理的には多重入射する回数に制限は存在しない。しかし、詳細な残留線量測定の結果、荷電変換フォイルの周辺に非常に強い残留線量があることが分かった。PHITSシミュレーションの結果は、この強い放射化の原因が荷電変換方式ビーム多重入射時に、入射ビーム及び周回ビームが荷電変換フォイルに衝突することで起こる核反応による2次粒子によって引き起こされていることを強く示唆していた。このことを明らかにするために、フォイルからの2次粒子計測が重要になってくる。そこで、100度ダンプラインに新たにフォイル導入装置を設置し、2次粒子計測に必要な単純な実験系を構築した。ここでは、2次粒子の直接計測と金属薄膜を用いた放射化法による計測の2種類を計画している。まずは放射化法についてPHITSコードを用いた検討を開始した。銅サンプルにエネルギーの異なる陽子または中性子を照射した際に生成される核種の内、$\gamma$線放出核種を選択し、陽子もしくは中性子に選択的に反応する標的を探した。その結果、$^{65}$Zn及び$^{56}$Coが陽子の標的として、$^{60}$Coが中性子の要的として使えることが分かった。
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- DOI : 10.18429/JACoW-IPAC2018-TUPAL021