大強度陽子加速器のビーム物理
ビーム物理研究会2015/ビーム物理若手の会2015
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- 開催年月日
- 2015年11月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東海
- 国・地域
- 日本
RCSは、2014年秋より、1MW設計運転の実現を目指した最終段階のビーム調整を開始し、2015年1月に1MW相当のビーム加速を達成した。RCSのような大強度陽子加速器では、ビーム損失により生じる機器の放射化が出力強度を制限する最大の要因となるため、ビーム損失の低減が1MW設計連続運転を実現するための重要な研究課題となる。2015年1月のビーム試験では、ペイント入射法の最適化により、空間電荷由来のビーム損失をほぼ最小化することに成功した。また、2015年6月に実施したビーム試験では、新規導入した補正四極電磁石を用いて入射過程におけるベータ関数の変調を補正することによりペイント範囲の拡幅を実現した結果、入射中の荷電変換フォイル上での散乱現象に起因したビーム損失を大幅低減させることに成功した。本発表では、ビーム増強過程で顕在化したビーム損失の発生メカニズムやその低減に向けた取り組みなど、大強度加速器におけるビーム物理に関する話題を中心に、RCSビームコミッショニングの進捗状況を報告する。