2020年4月 - 2024年3月
パーキンソン病患者のすくみ足に対する新たな感覚フィードバック練習の考案
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究
本研究の目的は,パーキンソン病患者の主要症状であるすくみ足や姿勢制御障害の改善を目的として,運動学習に着目した新たな感覚フィードバック練習を考案することだった。対象となるすくみ足のあるパーキンソン病患者について姿勢バランス能力の検証を行い,健常高齢者およびすくみ足のないパーキンソン病患者と比較して安定性限界と呼ばれる重心の最大移動範囲が狭小化している一方で,立位時の動揺範囲など静止立位における姿勢制御能力はすくみ足のないパーキンソン病患者と比較して大きな差がないことを報告した。従って,パーキンソン病患者におけるすくみ足に最大重心移動範囲の狭小化が関係している可能性が示唆された。本研究の成果は,Gait & Postureに掲載された。
さらに,上述した安定性限界のうち前方への安定性限界の狭小化に対して,母趾だけでなく,第二趾が大きな影響を与えることを健常若年者を対象とした研究によって示した。本研究の成果は,Health and Behavior Sciencesに掲載された。
また,健常若年者を対象に外乱に対する代償的なステッピングの練習効果を比較検証した。その結果,外乱が生じる方向を事前に教示したステッピング練習でも方向を事前に教示しないステッピング練習と同程度の練習効果を外乱の方向およびタイミングを教示しない外乱刺激に対して示すことを報告した。従って,より安全性の高い外乱の方向を教示した練習方法でもステッピング練習の効果が得られることが示唆され,姿勢制御能力に障害があるパーキンソン病患者に対する応用の可能性が示された。本研究の成果はFrontiers in Human Neuroscienceに掲載された。
さらに,上述した安定性限界のうち前方への安定性限界の狭小化に対して,母趾だけでなく,第二趾が大きな影響を与えることを健常若年者を対象とした研究によって示した。本研究の成果は,Health and Behavior Sciencesに掲載された。
また,健常若年者を対象に外乱に対する代償的なステッピングの練習効果を比較検証した。その結果,外乱が生じる方向を事前に教示したステッピング練習でも方向を事前に教示しないステッピング練習と同程度の練習効果を外乱の方向およびタイミングを教示しない外乱刺激に対して示すことを報告した。従って,より安全性の高い外乱の方向を教示した練習方法でもステッピング練習の効果が得られることが示唆され,姿勢制御能力に障害があるパーキンソン病患者に対する応用の可能性が示された。本研究の成果はFrontiers in Human Neuroscienceに掲載された。
- ID情報
-
- 課題番号 : 20K19371
- 体系的課題番号 : JP20K19371
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
6-
Sensors (Basel, Switzerland) 23(8) 2023年4月20日 査読有り招待有り責任著者
-
理学療法 38(9) 843-850 2021年9月 招待有り筆頭著者責任著者
-
Frontiers in human neuroscience 15 674960-674960 2021年6月15日 査読有り筆頭著者
-
Gait & posture 87 123-129 2021年4月19日 査読有り筆頭著者
-
PloS one 15(12) e0244583 2020年12月28日 査読有り筆頭著者
-
Frontiers in neurology 11 940-940 2020年9月25日 査読有り筆頭著者
講演・口頭発表等
6-
第21回日本神経理学療法学会学術大会 2023年9月9日 招待有り
-
ISPGR World Congress 2023 2023年7月10日
-
第27回日本基礎理学療法学会学術大会 2022年10月2日 招待有り
-
2022 ISPGR World Congress 2022年7月7日
-
第25回日本基礎理学療法学会学術大会 2020年12月13日
-
第18回日本神経理学療法学会学術大会 2020年11月28日