2013年10月17日
フレームワークアプリケーションに於ける副作用の兆候を抽出する動的解析手法
研究報告ソフトウェア工学(SE)
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- 日本語
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プログラムのデバッグには検出された不具合からその原因を特定するために、多くの時間や労力を費して制御やデータの流れを辿る作業が必要である。多くのデバッグ支援手法は、作業者によるデバッグ対象プログラムの実装に関する知識を想定している。しかしながらフレームワークアプリケーションのように、既知のコードと未知のコード同士が相互に呼び出し合うようなプログラムの場合にはこうした想定が成り立たない。本論文ではフレームワークアプリケーションに於ける副作用に焦点を当てたプログラム理解とデバッグ支援の手法を提案する。我々の手法は副作用と共に発生する挙動を抽象化した兆候をプログラムトレースから抽出する点に新規性を有する。兆候は作業者が副作用の有無を判断する根拠として利用される。またオブジェクトやメソッド呼び出しと関連付ける事によって副作用の発生過程の理解を支援する事も期待されている。本提案手法を実用的なアプリケーション例題に対して適用し、その結果を評価する。