共同研究・競争的資金等の研究課題

2014年4月 - 2015年3月

発達障害児への災害時支援プログラムの開発~自らの命を守る特別支援学校の取組~

日本学術振興会  科学研究費助成事業 奨励研究
  • 白府 士孝

課題番号
26911003
配分額
(総額)
600,000円
(直接経費)
600,000円

平成23年3月11日の東日本大震災の教訓をもとに文部科学省から「学校防災マニュアル(地震・津波災害)作成の手引き」が示され、特別支援学校においても地域性を反映した学校独自の防災マニュアルの充実が図られている。しかし、防災マニュアルの整備が進む一方で、自閉症をはじめとする発達障害児が自立的に自分の命を守るための災害時支援の在り方については、さらなる充実が求められている。具体的には、①聴覚過敏のある自閉症児やパニックになりやすい自閉症児への初期対応の工夫、②適切に情報を伝え、主体的な避難行動を促すための支援の工夫、③災害発生時の避難行動から学校待機・保護者のお迎え・避難所の利用など一連の流れを想定した避難訓練の工夫、というように効果的な災害時支援を早急に整備していかなければならない。
そこで、本研究は、特別支援学校において最も混乱が生じると予想される災害発生時から避難所の利用までの一連の流れに焦点を当て、自閉症をはじめとする発達障害児が自立的に自分の命を守るための災害時支援の在り方について明確にすることを目的として実践研究を行った。まず、北海道教育大学附属特別支援学校の小学部・中学部・高等部の災害教育を担当する教員と協力して資料収集及び保護者アンケートを実施し、その結果をもとに発達障害児の災害時における課題を明らかにした。次に、北海道教育大学札幌校と連携して発達障害児が見通しをもって主体的に避難するための手順を示した災害時支援ツールの作成、及びそれを活用した支援プログラムの開発を行った。そして, 特別支援学校における実践的な避難訓練を通して災害時支援プログラムの有効性を検証し, 日本LD学会で発表した。また、作成した災害時支援ツールを、保護者と地域に配布し、特別支援教育における災害時支援の充実に貢献した。なお、今後は災害時支援に関する研修会を開催する予定である。