共同研究・競争的資金等の研究課題

2004年 - 2006年

髄液微小循環動態の解析と"閉塞性水頭症"の細分類及び神経内視鏡手術適応の検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)
  • 大井 靜雄
  • ,
  • 野中 雄一郎
  • ,
  • 森 宏
  • ,
  • 日下 康子

課題番号
16390421
配分額
(総額)
6,400,000円
(直接経費)
6,400,000円

私どもは、術前に神経内視鏡手術による第三脳室開放術の治療効果としての脳底槽・くも膜下腔の髄液循環機能を評価することを目的に、Cardiac-gated Cine-MRI,3D-CT cinsternographyの画像診断と局所頭蓋圧動態分析の手法を用いて脳室と脳底槽の髄液循環動態を相対的に評価し、一応の研究成果を報告してきた。本研究の目的は、幼若脳における特異的脳脊髄液(CSF)ダイナミクスの分析によって「非交通性水頭症」の治療中における内視鏡下脳室開窓術の無効例の根本的な病態生理を検討することである。水頭症の新生児および乳児を対象としてプロスペクティブ分析を実施した。これらの患児には磁気共鳴画像(MRI)の第一印象として非交通性水頭症の疑いがあったため、手術の前に、シネモードMRIによるCSFダイナミクスCT、脳室・大槽造影検査が行われた。幼若脳における水頭症に対する治療法である「神経内視鏡下脳室開窓術の無効例」には個体の成熟プロセスにおいて、主要CSF経路が発達していない段階ではminor pathway(副循環路)が重要な役割を果たしているという特異的CSFダイナミクスに依存しているものと思われる。すなわち、動物に認められるminor CSF pathway(副循環路)優位の幼若脳の"Minor Pathway Hydrocephalus"(「副循環路水頭症」)から成熟したヒトの脳に至ってmaj or CSF pathway(主循環路)が完成される進化プロセスに基づいて、CSFダイナミクスが発達しているとする「CSF循環動態における進化論」を新たに提唱した。

ID情報
  • 課題番号 : 16390421