共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2024年3月

心身症児の親のストレッサーとサポートに関する基礎的研究:支援モデルの構築に向けて

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
20K19129
体系的課題番号
JP20K19129
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,120,000円
(直接経費)
2,400,000円
(間接経費)
720,000円

2021年度は,(1)起立性調節障害(以下,OD)の子どもを持つの親及び教員が抱く困り感の検討,(2)ODの子どもを持つ親のストレッサーと関連する要因の検討を行った。
(1)では,ODの子どもを持つ親51名,ODの子どもと関わる教員30名の自由記述を分析した。その結果,ODの子どもを持つ親は主に,①ODの治療,②子どもへの関わり方,③学校生活や学業,④対応の正解がないこと,⑤朝起き不良や昼夜逆転すること,に関して困っていることが示された。またODの子どもと関わる教員は主に,①学校内での教員間のOD理解や対応,②各ケースへのアプローチや支援方法,③保護者対応や保護者との連携,④高等学校での欠課,において困難を抱えており,⑤日々難しさを抱えていること,が示された。このことから,ODの子どもと関わる親や教員において,症状等の疾患理解,学校生活での対応,家族を含めた心理社会的ケアのニーズがあることがうかがえた。
(2)では,ODの子どもを持つ親に対してweb上での質問紙調査を行った。質問紙では,子どもの症状の期間や重症度,体調,精神症状,問題行動,登校状態,学校との情報交換の頻度を尋ねた。また,2020年度に作成した起立性調節障害児の親のストレッサー尺度,ソーシャル・サポート尺度を用いた。現在19名から回答を得ており,この調査を通して,ODの子どもを持つ親のストレッサーと関連する要因(症状,登校状況や学校との連携状態,子どもの精神状態等)や周囲からのソーシャル・サポートによる影響が実証的に明らかにされる。継続して調査を実施中である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K19129
ID情報
  • 課題番号 : 20K19129
  • 体系的課題番号 : JP20K19129