MISC

2010年

著明な肝障害を伴ったプロトポルフィリン症の1例

肝臓
  • 嶋崎 宏明
  • 有馬 裕子
  • 中野 卓二
  • 村尾 道人
  • 新田 佳史
  • 原田 雅生
  • 川部 直人
  • 橋本 千樹
  • 長野 健一
  • 石川 哲也
  • 奥村 明彦
  • 林 和彦
  • 片野 義明
  • 黒田 誠
  • 吉岡 健太郎
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51
4
開始ページ
175
終了ページ
182
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.2957/kanzo.51.175
出版者・発行元
The Japan Society of Hepatology

症例は29歳男性.小児期より光線過敏があった.父方の祖父,弟にも光線過敏を認める.2001年11月肝障害のため他院に入院し,プロトポルフィリン症(EPP)と診断され,肝生検では軽度線維化と色素沈着をみとめた.2005年8月腹痛,食欲不振,黄疸,肝障害のため同院に再入院した.肝生検では広範な線維化,多数の色素沈着をみとめた.2006年11月腹痛,食欲不振,便秘,微熱,黄疸のため当院に第1回目の入院をした.赤血球プロトポルフィリン13776 μg/dl ,ALT 287 IU/L,総ビリルビン5.1 mg/dl であった.2007年5月に同様の症状にて第2回目の入院をした.2008年8月に同様の症状にて第3回目の入院をし,肝不全が進行し11月死亡した.EPPは稀な遺伝性疾患であり,肝不全にて死亡する患者は多くない.しかし重症の肝障害の治療法としては肝移植しかなく,適切な時期に肝移植を考慮すべきと思われる.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2957/kanzo.51.175
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10026393460
ID情報
  • DOI : 10.2957/kanzo.51.175
  • ISSN : 0451-4203
  • CiNii Articles ID : 10026393460
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000002031714
  • SCOPUS ID : 77952998935

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