2013年 - 2015年
多チャンネル振動計測と数値シミュレーションを併用した人体内の音波伝搬推定
文部科学省 科学研究費補助金(若手研究(B)) 若手研究(B)
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 4,160,000円
- (直接経費)
- 3,200,000円
- (間接経費)
- 960,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究課題は,歩行などの運動時の体内の音波・振動伝搬の分布を定量的に推定することを目的としている。申請者は本研究課題開始以前に試験的に超音波解析用の3次元人体モデルを作成し,簡易的に人体全身の内部の音波伝搬を可視化することに成功していた。しかしながらこのモデルでは実測値との比較検討等は最低限にとどまっており,モデルの妥当性の詳細な確認や可動モデルの作成が課題となっていた。まず平成25年度の前半には,体表面に接触型の加速度(音波)センサを,また,足裏に直流成分まで測定できる圧力センサをそれぞれ複数設置し,歩行時および走行時の体表面の加速度および足裏の圧力の時間変化を測定できるシステムを構築した。歩行や走行の様子は3次元深度センサでも同時に記録している。この測定システムにより,これらの測定装置が正しく動作していることを確認するとともに,測定されたデータがこれまでに3次元シミュレーションによって得られていた知見と矛盾しないものであることも確認した。このような多種のセンサを組み合わせて同時に測定する手法は未知のものであったが,設置部位などについてのノウハウを蓄積することが出来た(一部の内容はIEEE IUS 2013で発表済み)。この後,年度の後半からは,複数の実験参加者を募ってのデータ蓄積を進めるとともに,人体の姿勢を変化させた3次元モデル(歩行や走行などの姿勢を取るもの)を試験的に構築し,妥当性や挙動の確認のためのシミュレーションを試みているところである。(未発表)