共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

シベリア少数言語の統語構造に関する類型論的研究:従属節の構造と節連結を中心に

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
17H04521
体系的課題番号
JP17H04521
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
16,900,000円
(直接経費)
13,000,000円
(間接経費)
3,900,000円

本研究は、シベリアで話されている古アジア諸語ならびにサモエード諸語に属するアリュートル語・コリヤーク語・イテリメン語・コリマユカギール語・セリクープ語を対象とし、シベリア諸言語の統語法、特に従属節の内部構造と節連結に関する通言語的研究を進め、この地域の地域類型論の深化に貢献することを目的とする。
平成29年度は研究実施計画にしたがい、メンバーがそれぞれの対象言語に関する調査研究を行った。代表者の永山ゆかり(北海道大学)は平成29年8月に24日間、ロシア連邦カムチャッカ地方ペトロパウロフスク・カムチャツキー市ならびにパラナ村で、アリュートル語およびコリヤーク語の方言調査、新たな録音資料の収集、過去に収集した資料の整理・分析ならびに文法調査を行った。また、平成29年12月および平成30年3月にロシア連邦サンクト・ペテルブルグにおいて20世紀前半に収集されたアリュートル語の未刊行資料の文献調査を行った。長崎郁(国立国語研究所)は2017年7月24日から8日間、ならびに2018年1月16日から9日間、ロシア連邦トムスク州トムスク市および同州パラベリ村で母語話者の協力を得て、セリクープ語ナリム方言のテキスト資料の整理を行った。小野智香子(千葉大学)は2017年7-8月に28日間、ロシア連邦カムチャツカ地方チギリ村にてイテリメン語のフィールド調査を行い、新たな録音資料の収集、過去に記録した録音の書き起こし、文法の調査を実施した。
平成30年3月に研究会を開催し、従属節の構造に関する問題点を整理し、アリュートル語とイテリメン語の統語構造の類似性を明らかにした。また、電子化した言語テキストデータに統語情報を付与するための方法論について意見交換を行った。
それぞれの研究成果は国際学会での口頭発表や国内の学術雑誌の論文として発表した。また、セリクープ語のロシア語対訳付き資料を報告書として刊行した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H04521
ID情報
  • 課題番号 : 17H04521
  • 体系的課題番号 : JP17H04521

この研究課題の成果一覧

論文

  1
  • Nagayama, Yukari
    Е. В. Головко, А. М. Певнов, М. Ю. Пупынина, А. А. Сюрюн, А. Ю. Урманчиева (ред.) ЛИНГВИСТИКА И ДРУГИЕ ВАЖНЫЕ ВЕЩИ: ПАМЯТИ АЛЕКСАНДРА ПАВЛОВИЧА ВОЛОДИНА (1935–2017) 468-501 2019年12月  査読有り

MISC

  1

書籍等出版物

  4

講演・口頭発表等

  7