2020年4月 - 2025年3月
日本語母語話者の事態描写の「型」に即した「学習にやさしい英語」の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究は「母語における事態の捉え方・描き方に基づいた自然な形での目標言語の習得」について、以下の3つの問いについて分析・考察を行うものである。すなわち、①日本語母語話者の事態の捉え方・描き方に基づいた自然な英語とはどのようなものか。②英語教育の現場で用いられている教科書・教材においては、日・英語母語話者の事態の捉え方・描き方の違いが、どの程度、どのような形で学習者に提示されているか。③英語教育の教科書・教材は、日本語母語話者の自然な事態の捉え方・描き方に基づいた英語を涵養するように構成されているか。の3点である。
本年度は、①については、特に自動詞の非能格・非対格性に着目し、非典型的な非対格自動で描かれる事態は、他者によって引き起こされた事態であるにも関わらず、それが自律的な事態として自動詞で描くことは学習者の直感に反し、それゆえに動作主を描こうとするために、受け身化が行われる、あるいは、(英語では自然なはずの)自動詞での表現を非文法的と判断してしまうと分析した。本分析については、大学英語教育学会(JACET2021)中部大会にて発表を行ない、同学会のChubu Journalにまとめた。同論文の中で、②、③についても、日本人英学習者が事態を外在的な働きかけを当該の文とは別に表現する傾向にあることから、自動詞文の導入には、そのような言語化の傾向を反映させるべきであることを主張した。現在はこれらを国際英語という観点からどのように発展させていくかについても考察中であり、それらの研究成果については次ページ以降に掲載。
本年度は、①については、特に自動詞の非能格・非対格性に着目し、非典型的な非対格自動で描かれる事態は、他者によって引き起こされた事態であるにも関わらず、それが自律的な事態として自動詞で描くことは学習者の直感に反し、それゆえに動作主を描こうとするために、受け身化が行われる、あるいは、(英語では自然なはずの)自動詞での表現を非文法的と判断してしまうと分析した。本分析については、大学英語教育学会(JACET2021)中部大会にて発表を行ない、同学会のChubu Journalにまとめた。同論文の中で、②、③についても、日本人英学習者が事態を外在的な働きかけを当該の文とは別に表現する傾向にあることから、自動詞文の導入には、そのような言語化の傾向を反映させるべきであることを主張した。現在はこれらを国際英語という観点からどのように発展させていくかについても考察中であり、それらの研究成果については次ページ以降に掲載。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K00794
- 体系的課題番号 : JP20K00794
この研究課題の成果一覧
絞り込み
受賞
1-
2022年8月
論文
7-
岐阜大学教育学部研究報告 72(1) 115-123 2023年11月 筆頭著者
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社会言語学 (22) 51-65 2022年11月 査読有り筆頭著者
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705-714 2022年8月 査読有り最終著者
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岐阜大学教育学部研究報告書=教育実践研究・教師教育研究 24 141-149 2022年3月 筆頭著者
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JACET中部支部紀要 19 37-59 2021年 査読有り最終著者
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岐阜大学教育学部研究報告. 教育実践研究・教師教育研究 23 137-145 2021年 筆頭著者
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関西国際大学グローバルコミュニケーション研究叢書 3 19-28 2021年 最終著者
MISC
1-
英語コーパス学会大会予稿集2022 67-72 2022年10月 筆頭著者
講演・口頭発表等
6-
Corpus Linguistics International Conference (CL2023) 2023年7月
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英語コーパス学会 2022年10月1日
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Asia Future Conference #6 2022年8月29日
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日本「アジア英語」学会 第49回全国大会 2022年7月31日
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第49回日本アジア英語学会全国大会 2022年7月
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JACET中部支部大会 2021年6月