共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2025年3月

日本語母語話者の事態描写の「型」に即した「学習にやさしい英語」の研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K00794
体系的課題番号
JP20K00794
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

本研究は「母語における事態の捉え方・描き方に基づいた自然な形での目標言語の習得」について、以下の3つの問いについて分析・考察を行うものである。すなわち、①日本語母語話者の事態の捉え方・描き方に基づいた自然な英語とはどのようなものか。②英語教育の現場で用いられている教科書・教材においては、日・英語母語話者の事態の捉え方・描き方の違いが、どの程度、どのような形で学習者に提示されているか。③英語教育の教科書・教材は、日本語母語話者の自然な事態の捉え方・描き方に基づいた英語を涵養するように構成されているか。の3点である。
本年度は、①については、特に自動詞の非能格・非対格性に着目し、非典型的な非対格自動で描かれる事態は、他者によって引き起こされた事態であるにも関わらず、それが自律的な事態として自動詞で描くことは学習者の直感に反し、それゆえに動作主を描こうとするために、受け身化が行われる、あるいは、(英語では自然なはずの)自動詞での表現を非文法的と判断してしまうと分析した。本分析については、大学英語教育学会(JACET2021)中部大会にて発表を行ない、同学会のChubu Journalにまとめた。同論文の中で、②、③についても、日本人英学習者が事態を外在的な働きかけを当該の文とは別に表現する傾向にあることから、自動詞文の導入には、そのような言語化の傾向を反映させるべきであることを主張した。現在はこれらを国際英語という観点からどのように発展させていくかについても考察中であり、それらの研究成果については次ページ以降に掲載。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K00794
ID情報
  • 課題番号 : 20K00794
  • 体系的課題番号 : JP20K00794

この研究課題の成果一覧

受賞

  1

論文

  7

MISC

  1

講演・口頭発表等

  6