共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

ラエトリの足跡化石を残したのはカップルなのか親子なのか

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K06838
体系的課題番号
JP20K06838
配分額
(総額)
3,380,000円
(直接経費)
2,600,000円
(間接経費)
780,000円

アウストラロピテクス・アファレンシス(Australopithecus afarensis)が残したと考えられているラエトリ(Laetoli)の足跡化石をもとに、古人類社会の様相を探究するのが本研究課題の目的である。すなわち、並んで歩く足跡を残した大小2個体の関係性を明らかにすることで、アウストラロピテクス・アファレンシスの体サイズの性的二型の程度や、父親の子育ての有無などについて、重要な知見を得ることが期待できる。そこで、アウストラロピテクス・アファレンシスと最も近縁な現生種であるホモ・サピエンスを対象に、2個体が並んで歩くときの歩行パターンを調べ、どのような関係性の2個体の時に、ラエトリの足跡化石にみられるパターンと類似するのかを調べている。また、世界各地のライブカメラを用いて2個体が並んで歩く時の歩行データを収集することで、地域差(文化差)ではない、ホモ・サピエンスという種自体の特性を探っている。当該年度は、新型コロナウイルス問題の影響で予定通りにデータ収集が進まなかったが、歩いている人々の歩行パターンが解析可能な解像度のライブカメラを調査し、その映像を一部収集した。また、アウストラロピテクスの足化石の形態の分析と、現代人の歩行パターンについての文献調査を行い、ラエトリの足跡化石の足長と歩幅から推定される身長を明らかにし、それによって、どの程度の身長差の2個体のデータをライブカメラの映像から抽出するべきかを考察した。さらに、動画データを解析するためのソフトウェアの使用法を調査し、解析にかかる時間を短縮できるようにした。これらの調査によって、今後のデータ収集と解析が無駄なく行える体制が整った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K06838
ID情報
  • 課題番号 : 20K06838
  • 体系的課題番号 : JP20K06838