基本情報

所属
京都大学 大学院教育学研究科 教育学環専攻 修士課程
学位
学士(教育学)(2021年3月 京都大学)

連絡先
knakai.edugmail.com
J-GLOBAL ID
202101017308000277
researchmap会員ID
R000020565

外部リンク

私の主な関心領域は、①京都学派、②新カント学派、③出生の哲学、④臨床教育学です。以下、順に説明します。

①京都学派の哲学および教育学

 とくに九鬼周造の偶然論に関心をもっています。とりわけ、『偶然性の問題』結論部にて示される「偶然性の内面化」という考えがどのような論理によって成り立っており、実践的な領域においてどのような示唆をもちうるものであるかに関心をもち、探究しています。
 その他、西田幾多郎、田辺元、中井正一らに関心をもち、英訳もおこなっています。
 また、戦前から戦後にかけての京都学派の哲学と日本の教育学説との影響関係に関心があります。そして、その現代的展開としての「否定的教育」(negative education)の内実にも関心を向けています。

②新カント学派の哲学

 とくに1870年代以降の西南学派およびマールブルク学派の成立期に関心があり、その時期のかれらの思索を学問論として読み解く取り組みをおこないつつあります。積極的に翻訳もおこなっています。
 また、新カント学派の哲学が大正期から昭和初期にかけて日本においてどのように受容されたのかにも関心を向け、①の京都学派研究との連動のもと、探究をすすめています。

③出生の哲学

 とくに「生まれること」がその当人の人生・発達等にとってどのような意味をもっているのかを考えています。ハンナ・アーレントの「出生性」(natality)概念、およびアドリアーナ・カヴァレーロ以降のフェミニストによる同概念への批判を、「第二の誕生」に注目する出生性概念と「第一の誕生」に注目する出生性概念との対立として読み解いています。そして、後者において論じられているように子宮からの出現が「第一の誕生」であるのか、それ以前の胎児の存在は「現れ」ではないのかという視点から、これら先行研究がなしてきた出生性概念研究の枠組みを超えようとしています。
 また、教育学説においてみられる「生まれ変わる」や「再生」、「新生」といった表現に注目し、教育学説において出生というモチーフがどのように用いられているのかに関心をもっています。上記の出生の哲学的研究からかたちづくられる拡張的な「出生性」概念をもとに、出生モチーフを使用した教育学説の批判的乗り越えを通じて、教育学説のメタ的研究をなすことをめざしています。

④臨床教育学

 1988年に京都大学で始まったとされる「臨床教育学」はこれまではっきりとした輪郭をもたないままに、ある意味自由勝手に各地で展開されてきました。そこで私は、臨床教育学の歴史的検討をつうじて、「人間変容」を臨床教育学の鍵概念として設定し、また同概念による近代的自己概念の批判をつうじた近代教育学の批判、すなわち教育学の自己批判を臨床教育学独自の課題であるととらえています。このようにとらえられた臨床教育学の今後の展開可能性の中心に死と出生というテーマを置き、死と再生の繰り返しとしての人間変容に迫る臨床教育学が、死と出生のモチーフをどのように用いていくべきか、③の研究をもとに探究しています。


受賞

  1

論文

  3

MISC

  2

講演・口頭発表等

  3