2016年9月
小児看護学実習前の学生が認識する小児病棟における危険因子 学生のレディネスを踏まえた医療安全教育の基礎的資料
産業医科大学雑誌
- ,
- 巻
- 38
- 号
- 3
- 開始ページ
- 251
- 終了ページ
- 259
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.7888/juoeh.38.251
- 出版者・発行元
- 産業医科大学
本研究の目的は、学生のレディネスを踏まえた医療安全教育を行うため、小児看護学実習前の学生が認識している小児病棟における危険因子を抽出することである。小児病棟模擬病室における危険因子をA看護系大学3年生がP-mSHELLモデルを用いて抽出し、その内容を分析対象とした。学生が認識していた「患児・家族」に関する危険因子は[家族の負担]、[乳児の特性]、[疾患をもつ児の特徴]、[家族の認識・理解度]の4つ、「環境」に関する危険因子は、[危険行動を誘発する環境]、[不安全な環境]、[生活空間である病室]の3つ、「学生」に関する危険因子は[学生自身の身体的・精神的状況]、[小児看護実践への不安]、[学習過程における看護実践]、[学生自身の小児看護の理解度]の4つのカテゴリーにそれぞれ分類された。学生は患児・家族や環境においてさまざまな危険因子が存在していると認識していたが、P-mSHELLモデルを用いることで、自分自身も危険因子になりうる存在であることを認識していた。教員は学生自らが抽出した危険因子を基に小児看護学実習に向けてどのような準備が必要かを学生と共に考え、医療安全教育を行っていくことが重要である。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.7888/juoeh.38.251
- ISSN : 0387-821X
- 医中誌Web ID : 2017027055