2016年4月 - 2019年3月
“東側”諸国における原子力研究の国際化-1950年代ソ連=東独間科学交流を中心に
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
資料へのアクセスが確保できず,本研究の重要な部分で期待した成果はえられなかったとはいえ,(1)ソ連から東ドイツをはじめとする東欧“同盟”諸国への原子力“平和利用”普及の制度的側面の研究では,希少資料を駆使して,背景としての1960年代エネルギー危機,東独などにおける燃料資源の欠乏・貧困ゆえの原子力発電への強い期待,条件としての黒鉛炉体系・軽水炉体系両用の重層的な核燃料サイクルの構築を明らかにした.また,②ソ連・東欧における初期放射線影響研究について,アメリカ流の“ビッグ・サイエンス”による圧倒的なデータの量を前に,ソヴィエト科学者が圧倒され,やがてそのフォロアーとなったことを明らかにした.
- ID情報
-
- 課題番号 : 16K01164