MISC

2012年

理解中心の指導法「処理指導」と産出中心の指導との比較研究

日本語教育
  • 中上 亜樹

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開始ページ
48
終了ページ
62
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.20721/nihongokyoiku.151.0_48
出版者・発行元
公益社団法人 日本語教育学会

<p> 本稿は,日本語の文法項目の習得を促すためにどのような指導が効果的かという疑問に対し,第二言語習得研究の理論や成果に基づいた指導法で授業を行うことで,従来の指導よりも高い効果が得られるかどうかを検証することが目的である。そのため,本稿では形容詞の比較を対象とし,第二言語習得研究の成果を基に提唱された指導法で,インプットに重点を置く「処理指導(Processing Instruction)」と,従来の口頭練習などのアウトプットに重点を置く産出中心の指導とを実践し,理解面,産出面でそれぞれの指導を受けた学習者の伸びに違いがみられるかどうか分析を行った。</p><p> その結果,処理指導では,対象項目について産出練習を行わなかったにも関わらず,従来の産出中心の指導と比べ,産出面を含め全体的に指導の効果が高かったことが明らかになった。このことから,学習者の認知プロセスに沿った指導を行うことは,より効率的な習得を導く助けになる可能性があることが分かった。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.20721/nihongokyoiku.151.0_48
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005394708
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN0018947X
ID情報
  • DOI : 10.20721/nihongokyoiku.151.0_48
  • ISSN : 0389-4037
  • CiNii Articles ID : 130005394708
  • CiNii Books ID : AN0018947X
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000345374782

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