2009年1月
還元環境下における鉄共存系でのセレンの溶解度制限固相の決定
Proceedings of International Workshop on Mobile Fission and Activation Products in Nuclear Waste Disposal
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- 開始ページ
- 135
- 終了ページ
- 145
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
還元環境における鉄共存下でのセレンの溶解度制限固相を決定するため、鉄-セレン化合物の溶解度試験を未飽和及び過飽和の両方から実施した。過飽和実験で生成した固相は、二セレン化鉄,磁鉄鋼及び針鉄鉱であった。一方セレン濃度は、未飽和及び過飽和試験のいずれにおいても既存のFeSe$_{2}$熱力学データから計算される溶解度より9桁高かったことから、FeSe$_{2}$固相に制限されているとは考えられなかった。試験溶液のセレン濃度はpH, Eh依存性から、Se(cr)の溶解反応とすることで最もよく解釈されたが、既存の熱力学データから計算された溶解度より3桁高い値であった。FeSe$_{2}$以外のセレン化合物がXRDによって検出されなかったこと、セレン濃度がSe(cr)の溶解度より高かったことから、溶解度制限固体はXRDで検出できない無定形セレンであると考えられた。