講演・口頭発表等

国際会議

東京電力福島第一原子力発電所事故によって汚染された福島の環境中での放射性物質の移動に関わる長期評価に関するプロジェクトの概要及び進捗状況

15th ASRC International workshop on Specific Behavior of Anthropogenic Radionuclides at Solid Solution Interface; Implication for Migration and Remediation
  • 佐藤 治夫
  • ,
  • 飯島 和毅
  • ,
  • 新里 忠史
  • ,
  • 油井 三和
  • ,
  • 中山 真一

開催年月日
2013年11月
記述言語
英語
会議種別
国・地域
日本

2011年3月に発生した福島第一原子力発電所の事故は、多くの放射性物質の放出を引き起こし、福島県や近隣の土壌や森林などの環境に沈着した。今や放射性Cs(Cs-134, 137)が線量に寄与する主たる核種であることから、将来にわたる被ばく線量を評価するためには、これらの移動挙動を理解する必要がある。これらのことから、原子力機構は2012年11月、福島の環境中における放射性Csの移動に伴う再分配と被ばく線量の長期的な評価に関わるプロジェクト「福島長期環境動態研究(F-TRACE)プロジェクト」を開始した。このプロジェクトは、放射性Csが土壌粒子や植物等に収着し、水流や風によって移動する過程に着目し、(1)森林・山地から河川$\sim$ダム・湖沼$\sim$河口域の各移動経路における移動挙動について調査しデータを取得すると共にモデルを構築すること、(2)放射性Csの移動に伴う再分配と被ばく線量の変化を予測するための包括的な評価システムを構築し予測すること、(3)予測結果に基づいて移動抑制対策を提案すること、を目的とし、森林,ダム・湖沼,河川,河口域,核種挙動,モデル解析,地衣類,移動抑制,フォローアップモニタリングの9テーマに分類して実施している。2012年12月に本格調査を開始し、現在、森林5地点,ダム3地点, 5河川とそれらの河口域について現地調査を実施している。現地調査では多くのデータを取得しており、会議では、F-TRACEの概要及び進捗状況について報告し議論する。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5043873