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2013年8月

幻聴に対する認知を介して妄想を軽減させる心理教育が有効であった統合失調症の一例

認知療法研究
  • 白石 直

6
2
開始ページ
153
終了ページ
154
記述言語
日本語
掲載種別
速報,短報,研究ノート等(学術雑誌)
出版者・発行元
日本認知療法・認知行動療法学会

幻聴に対する認知を介して妄想を軽減させる心理教育が有効であった41歳女性の統合失調症の症例を報告した。介入は毎週60分全5セッションで構成されており、評価は妄想得点と抑うつの重症度を介入前後で測定した。介入は、「症例フォーミュレーション」「幻聴のノーマライゼーション、幻聴の帰属に対する認知の修正」「妄想のノーマライゼーション、幻聴の帰属からの妄想の理解、悪循環モデル」「適応的なコーピングの習得」の5セッションで構成されており、適応的とは、幻聴へのとらわれをへらすような対処法であった。やることリストを作成し、幻聴で辛い時その対処法で行動実験した。「ストレス・脆弱性も出るからの薬物療法の必要性の理解」といった治療過程をたどった。結果として、介入終了後の妄想得点は6点(介入開始時は21点)、抑うつの重症度は27点(介入開始時は51点)と改善が認められた。本症例では幻聴の帰属に対する認知を介して二次妄想を含む妄想を軽減させる目的で短期の心理教育を行い、妄想の改善が認められた。

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