共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年6月 - 2021年3月

iPS創薬とゲノム創薬の融合による歯根膜幹細胞賦活化物質の創出と再生医療への応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
18K19651
体系的課題番号
JP18K19651
配分額
(総額)
6,240,000円
(直接経費)
4,800,000円
(間接経費)
1,440,000円

歯根膜組織(PDL)に存在する幹細胞(歯根膜幹細胞:PDLSC)は、歯周組織全体の再生に重要な役割を果たすことが知られている。そこで我々は、PDLSCの持つ再生能の賦活化により、効率的および効果的に歯周組織全体を再生させる遺伝子を標的とした、新しい歯周組織再生薬の開発を計画した。
我々はヒト人工多能性幹細胞(iPSC)から、神経堤細胞に極めて近い表現型を示すiPSC-NCLCを樹立し、さらにiPSC-NCLCをPDLSCの表現型を示すiPSC-NCLC-PDLへ分化させる方法の確立に成功している(Hamano S et al. Stem Cells Dev. 2018 Jan 15;27(2):100-111)。我々の研究成果により、神経堤細胞およびPDLSCsの表現型を有する細胞を多数実験に使用することが可能となり、結果として神経堤細胞がPDLSCへと分化する過程における包括的な遺伝子解析が可能となった。
一塩基の変異であるSingle nucleotide polymorphism(SNP)は、アミノ酸置換を誘導し、タンパク質の量、構造、発現時期、および機能等に変化を引き起こすことから、様々な表現型や疾患を司る重要な因子であると考えられている。そこで我々は、SNPによる遺伝子変異の結果、歯根膜幹細胞が機能を果たせなくなることで、歯周組織の再生が阻害されると考え、これまでSNPと歯周病の関連性が報告されている遺伝子群に着目した。
本年度はiPSC-NCLCおよびiPSC-NCLC-PDLを用いてマイクロアレイ解析を行ったのち、変動の大きい遺伝子を同定したのち、それらの中でSNPと歯周病の関連性が報告されているものの選出を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K19651
ID情報
  • 課題番号 : 18K19651
  • 体系的課題番号 : JP18K19651