MISC

2012年10月

高齢者施設における認知症および寝たきり状況と義歯使用状況の関連 予備的研究

日本補綴歯科学会誌
  • 前田 直人
  • ,
  • 坂本 隼一
  • ,
  • 兒玉 直紀
  • ,
  • 沖 和広
  • ,
  • 柴田 豊文
  • ,
  • 曽我 恵子
  • ,
  • 白髭 智子
  • ,
  • 西川 悟郎
  • ,
  • 皆木 省吾

4
4
開始ページ
419
終了ページ
426
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(公社)日本補綴歯科学会

目的:要介護高齢者、特に認知症や寝たきり高齢者の歯科治療現場において、作製した義歯の使用が困難である症例に遭遇することがある。本研究では、義歯作製の時期や義歯治療の内容を患者の認知症ならびに日常生活自立度との関連から検討することを目的とした。方法:1999年1〜4月の間に岡山県倉敷市の介護力強化型病院である柴田病院に入院していた無歯顎患者53名を対象として、入院前後の義歯使用状況、入院後の義歯治療内容、日常生活自立度、認知症の程度について調査した。結果:寝たきり者においては、入院前に義歯を作製し使用していたすべての人が入院後も義歯を使用していたのに対し、入院後に義歯を作製した人の使用率は65.6%であった。認知症例では、入院前に義歯を作製していた人の入院後の使用率は83.3%であり、入院時に義歯を持っておらず入院後に新製した人の使用率も同じであった。それに対し、入院後に不適合義歯を再製した人の使用率は22.2%であった。結論:本研究の結果から、寝たきりまたは認知症になる前に使える義歯を持っている人は、寝たきりまたは認知症になってからも義歯を使える人が多いことが示唆された。したがって、高齢者の有床義歯補綴においては、寝たきりになった後にも義歯形態が変化しない設計を可及的に選択することが望ましいと考えられた。(著者抄録)

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2012&ichushi_jid=J05334&link_issn=&doc_id=20121016290010&doc_link_id=%2Fdv5proso%2F2012%2F000404%2F011%2F0419-0426%26dl%3D0&url=https%3A%2F%2Fwww.medicalonline.jp%2Fjamas.php%3FGoodsID%3D%2Fdv5proso%2F2012%2F000404%2F011%2F0419-0426%26dl%3D0&type=MedicalOnline&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00004_2.gif
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ID情報
  • ISSN : 1883-4426
  • eISSN : 1883-6860
  • 医中誌Web ID : 2013068188

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