MISC

2010年9月

【エピジェネティクスと疾患 基礎メカニズムと解析手法の最新知見からがん・神経・代謝・アレルギー疾患などへの応用まで】がんとエピジェネティクス エピジェネティック異常の誘発要因と機構

実験医学
  • 牛島 俊和
  • ,
  • 竹島 秀幸
  • ,
  • 服部 奈緒子

28
15
開始ページ
2457
終了ページ
2463
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)羊土社

エピジェネティック異常が各種疾患に重要であるにもかかわらず、その誘発要因と機構には不明な点が多い。誘発要因としては、加齢、感染などによる慢性炎症、メチル基ドナーの代謝異常、化学物質などが知られ、特に慢性炎症は重要である。慢性炎症は、DNAメチル基転移酵素などのエピジェネティック装置や転写への影響、細胞増殖の誘発を通じて、DNAメチル化異常を誘発するとされる。DNAメチル化異常誘発には標的遺伝子特異性が存在し、ピロリ菌感染や喫煙などに応じて、特定の遺伝子がメチル化される。特定遺伝子がDNAメチル化される機構として、低転写の遺伝子やH3K27me3が存在する遺伝子はDNAメチル化されやすいこと、転写の有無にかかわらずRNA合成酵素が存在する遺伝子はされにくいことが知られる。今後、慢性炎症などの要因により影響されるエピジェネティック装置を詳細に解明し、疾患の予防につなげていく必要がある。(著者抄録)

リンク情報
URL
https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2010&ichushi_jid=J01704&link_issn=&doc_id=20100908140017&doc_link_id=%2Fai4jigkb%2F2010%2F002815%2F018%2F2457-2463%26dl%3D0&url=http%3A%2F%2Fwww.medicalonline.jp%2Fjamas.php%3FGoodsID%3D%2Fai4jigkb%2F2010%2F002815%2F018%2F2457-2463%26dl%3D0&type=MedicalOnline&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00004_2.gif
ID情報
  • ISSN : 0288-5514
  • 医中誌Web ID : 2011023969

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