講演・口頭発表等

2018年11月3日

「かかりつけ薬剤師」の抱える葛藤

第12回日本薬局学会学術総会
  • 菅沼太陽
  • ,
  • 杉本 なおみ

記述言語
日本語
会議種別
口頭発表(一般)
主催者
日本薬局学会
開催地
愛知県名古屋市(名古屋国際会議場)

「かかりつけ薬剤師」契約を有する保険薬局所属薬剤師20名(男女比3:2、平均年齢41.1歳)に約30分間の半構成的面接を行った。回答内容は意味上の最小単位に分割された後階層化された(評価者間一致率97.0%)。「かかりつけ薬剤師」は、薬局利用者に対し課金を伴う契約を提案することに戸惑い、1)契約の数値目標の存在、2) 特定利用者のみに生じる経済的負担、3)契約の有無による役務の差別化に伴う倫理的問題(有契約者の方が不利益を被る可能性)、4)他薬局業務との兼ね合い、5)勤務形態と責任範囲、6)制度の意義と社会的認知度、7)薬剤師・利用者側要件の実態との乖離 などに関して葛藤や疑念を抱える一方、利用者との関係においてはやりがいを感じており、大半が今後の継続に意欲を示した。