基本情報

所属
高崎健康福祉大学 健康福祉学部 社会福祉学科 講師
立教大学 社会福祉研究所 特任研究員
学位
修士(経済学)(2022年 立教大学)
学士(社会福祉学)(2012年 日本社会事業大学)

研究者番号
91003804
J-GLOBAL ID
202201010308818701
researchmap会員ID
R000036528

【専門分野】

社会事業史 社会政策

【元々の関心】

「社会福祉の担い手における戦前と戦後の継承と断絶とは何か」を明らかにすることによって、「戦後の社会福祉主事がなぜ70年間現行の制度で継続してこれたのか」を明らかにすることにあります。この作業をすることにより、「三科目主事」などの議論のように、なぜ社会福祉主事の専門性が低位な状況でも、社会に受け入れられてきたのかという問いを解明できると考えています。

そのため、修士論文は「戦前の社会事業主事・主事補と社会福祉主事の比較分析」をしました。

社会福祉主事が創設された当初(1950年代)の議論を扱っており、創設された当時の状況と今との差異を分析するための基礎的な作業となりました。

博士論文では、社会福祉主事の起源の解明となぜ現在まで継続して存在しているのかを解明します。

【現在のテーマ】

○戦前・戦後の社会福祉吏員に関する比較研究

戦前の待遇官吏である、社会事業主事・主事補と戦後の社会福祉主事に関して、枠組みを設定し、一次史料に基づき比較検討を行っています。その上で、「有給吏員」という観点から2つの職制の継承関係、断絶関係を明らかにしようと考えています。これにより、社会福祉主事の起源が実は戦前の社会福祉吏員にも基づいているのではないかということを明示します。

また、雑誌や、行政文書などを踏まえて、戦後の社会福祉主事がなぜ制度的枠組みが殆ど変わらずに現在まで生き残っているのかを明示することを目指しています。

【今後やりたいこと】

博士論文を書いたのちに構想していることです。

主には3つです。

1つ目は、人物史研究です。具体的には労働史と社会事業史に関連する賀来才二郎という社会事業主事でもあり、戦後に労政局長として労使関係法の制定に尽力した人物に着目しています。

彼への言及はほとんどないにも関わらず、賀来自身はいろんなところで論文を書いています。なぜ彼が着目されてこなかったのか。そして彼が戦前、戦後どのように社会事業行政、労働行政に関わってきたのかを明らかにしたいと思います。

2つ目は行政学と社会福祉学を架橋する研究です。

具体的には行政社会福祉職がなぜ業務を続けられるのかという福祉系専門職を対象とした質的な研究です。

行政学では、公務員のやりがい研究はあるものの専門職の領域ではまだまだ発展していません。

3つ目は地域史と社会政策史を領域とした研究です。

具体的には東京都小菅県(現在の葛飾区)で行われていたとされる救済制度に関する研究です。

葛飾区史では全国に先駆けて行われていたと書かれているにも関わらず、社会事業史や社会政策では関心にもなりませんでした。これもまたなぜかというところと、実際どのような制度だったのかを解明することで、貧困対策の歴史に新しい知見が残せるのではないかと思っています。

と、色々なことに関心を持ちながら研究しています。

 


論文

  5

主要なMISC

  10

書籍等出版物

  1

主要な講演・口頭発表等

  18

所属学協会

  6

共同研究・競争的資金等の研究課題

  1

メディア報道

  1

その他

  2