基本情報

学位
博士(教育学)(広島大学)

J-GLOBAL ID
201801011130633234
researchmap会員ID
B000316733

外部リンク

1989年、島根県生まれ。先攻は教育学(教育哲学、教育思想史、国語科教育)。

 私はこれまで、「生活綴方教育の源流」に位置づけられてきた芦田恵之助(あしだえのすけ)という教師に着目し、学習者に文章を書かせることによって主体形成をめざす、近代教育的思考の特質を解明する研究をおこなってきました。芦田を研究することは日本の「近代」と対峙することであり、目的合理的な近代の学校教育におさまらない、土着の人づくりの知恵を再考することでもあります。

 芦田研究による国語教育実践や教師の専門性の再考は、歴史的な考察を経て現代への示唆を生み出そうとするものです。とりわけ、新しいテクノロジーが教育に導入される際には、必ず既存の教育学理論をベースとして導入されるという歴史的事実に鑑み、生活綴方教育の遺産を手がかりにした、流行に流されない教育実践の創造の基盤となる基礎理論の生成を試みてきました。そして、このような問題意識の下、博士課程時代に、ドイツ・オスナブリュック大学に研究留学し、芸術表現を通じた美的陶冶論研究で著名な、H. ミュラー教授に師事しました。そこでの経験を踏まえ、教育学における解釈学的方法の有効性の探求や、「主体」の形成にかかわって、物的環境(メディア)がもたらす人間形成のメカニズムに関する研究をおこなっています。また、近年では、「教える-学ぶ」関係を倫理的に構築する方法である形成的介入研究や、個々人のみならずコミュニティの変容を組織的に捉え、人々の創発的な営みを鼓舞する活動理論研究にも着手しています。

 このように私は、伝統的な日本の人づくりの知恵と、西欧の流れを汲む近代教育の係争地であった大正自由(新)教育の時代を理論研究の主なフィールドとしつつ、その知見を現代に生かすべく、研究者のみならず、国内外を含めた現場の学校教師や保育者と共に実践的な共同研究を進め、国際的な研究活動の展開を試みています。

 また、研究成果の社会的実装の取り組みとして、学術・高等教育・社会教育に特化した自由な電子テキストプラットフォームの構築に向け、TRIADE(トリアーデ・https://triade-book.com/)を共同運営しています。この試みは、(1)学生が負うテキスト代金の負担を軽くした上で、講義内容や学生のレベルに合わせたテキストを柔軟に作成、販売、また閲覧できる環境を整えたい、(2)過去の資料・学術文献の電子化を促進することで、著者の利益を最大限保護したうえで知的な共有財産を蓄積させたい(3)学術成果の発信方法を多様化させ、研究者の持続可能な研究環境を構築したい、といった動機に基づいています。書籍等出版物に関する情報はこちらをご覧ください。


研究キーワード

  5

主要な書籍等出版物

  9

主要な論文

  24

主要な講演・口頭発表等

  55

主要なMISC

  13

共同研究・競争的資金等の研究課題

  13

主要な担当経験のある科目(授業)

  21

主要な所属学協会

  11

学術貢献活動

  6

社会貢献活動

  4