2017年8月 - 2020年3月
Cdc42依存性唾液腺腺房細胞形成メカニズムの解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
- 課題番号
- 19K20764
- 体系的課題番号
- JP19K20764
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 2,730,000円
- (直接経費)
- 2,100,000円
- (間接経費)
- 630,000円
- 資金種別
- 競争的資金
本研究年度研究代表者は、RhoGTPaseの一種であり、上皮細胞極性形成の中心となって働くCdc42のコンディショナルノックアウトマウスを用いて、Cdc42が唾液腺腺房細胞の形態形成における役割を調べた。野生型マウスとCdc42ノックアウトマウスの発生過程における形態変化を共焦点顕微鏡で解析したところ、出生後5日後の腺房細胞において、腺腔側膜の形成に著明な抑制が認められた。この形成抑制は出生後も継続し、成長後のマウスにおいては、拡張した腺腔が認められるのみであり、細胞間に進展する細胞間小管と呼ばれる正常は管腔構造は観察されなかった。さらに野生型マウスでは細胞膜に限局して発現する、膜局在シグナルを持つ蛍光タンパク質が、Cdc42ノックアウトマウスにおいては、細胞内の小胞上で観察された。さらにこの小胞は初期エンドソームのマーカータンパク質と一部共局在したことから、Cdc42はエンドサイトーシスを抑制的に制御することが示唆された(Shitara et al., 2019)。さらに電子顕微鏡による解析から、研究代表者はCdc42ノックアウト腺房細胞において分泌顆粒の数が著明に増加し、小型化することを明らかにした。またCdc42ノックアウト細胞では、野生型の細胞では観察することができない、Dense-coreを持つ小胞が多く観察された。Dense-coreの電子密度には多様性があることから、Cdc42は分泌顆粒の成熟に関与することが示唆された(論文準備中)。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K20764
- 体系的課題番号 : JP19K20764
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
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2019 ASCB|EMBO Meeting 2019年12月
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第61回歯科基礎医学会学術大会 2019年