共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

幾何学的関係に基づく音律統合理論の構築による空間的サウンドインスタレーション制作

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K12126
体系的課題番号
JP20K12126
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

本研究では,連続的な音高(音の高さ)から絶対的な音名を定義せず,音高同士の周波数比に基づいたあらゆる音高を利用可能な方法論を提案する.そして,この方法論に基づくインスタレーションを開発し音楽の可能性を拡張することを目的とする.具体的には,オクターブ内に12個の音高として規定されてきた音律を検討し,これらの音律を包含しかつあらゆる可能性の音高を選択可能な音律モデルをおこなう.このモデルをインスタレーションとして仮想現実空間内に実装することで,体験者の音楽的な表現および聴覚体験のエンハンスメントを期待する.
2021年度は,昨年度作成した音高の三次元空間での表現表現から音高の導出方法を元に,バーチャルリアリティ空間に実装を行った.この理論通り,空間内に音のノードの配置し接触することで発音させることはできたが,音同士の関係を体験するための仕組みが導入されておらず,生成される音律を体験できる空間にはなっていない.この理由として,空間における音のインタフェースに検討の余地があると考えられ,まだインスタレーションとしては完成していない.一方で,複合現実空間へインスタレーション実装のための技術はまとまりつつあり,これらの技術を応用したインスタレーション作品をSIGGRAPH2022に発表予定である.また,本年度は,2020年度に作成した音高導出理論の元となった,音楽と音楽以外の境目を探求するワークショップに関する論文を発表した.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K12126
ID情報
  • 課題番号 : 20K12126
  • 体系的課題番号 : JP20K12126