2020年4月 - 2023年3月
生物アーカイブ試料を用いた人新世の解析:琵琶湖におけるケーススタディ
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
琵琶湖において,京都大学生態学研究センターがかつて採取し,ホルマリン漬けで保存されている各種の魚など生物アーカイブ試料を倉庫の中から選択した。それらの多くは,1962年および1963年に採取されたイサザ,カマツカ,カジカ,ハス,フナなどの魚種であり計約20試料になる。それらの一部について個別アミノ酸の窒素同位体比についてGC/C/IRMS(ガスクロマトグラフィー/燃焼/同位体比質量分析計)を用いて測定した。その結果,以前から指摘されていたようにイサザの栄養段階は,20世紀初頭から21世紀初頭に至る100年間にわたって3.2-3.3であり,この期間を通してほぼ変化がないことが追認された。またハスについては,1962-1963年は栄養段階が3.0付近であったのが,1980年代には3.6付近にまで上昇していたことが新たに明らかにされた。
方法論については,アミノ酸炭素同位体比の測定法について2020年に論文発表したものに改良を加えスピードアップさせた。またアミノ酸の窒素同位体比の測定についても,GC/C/IRMSを用いる方法と,EA/IRMS(元素分析計/同位体比質量分析計)を用いる方法とを比較してその検証を行い,論文としてまとめて投稿した。
方法論については,アミノ酸炭素同位体比の測定法について2020年に論文発表したものに改良を加えスピードアップさせた。またアミノ酸の窒素同位体比の測定についても,GC/C/IRMSを用いる方法と,EA/IRMS(元素分析計/同位体比質量分析計)を用いる方法とを比較してその検証を行い,論文としてまとめて投稿した。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H00208
- 体系的課題番号 : JP20H00208