2021年10月
時刻ドリフトの平均二乗誤差分析によるオンライン機器の識別技術
電子情報通信学会論文誌 B
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- 巻
- J104-B
- 号
- 10
- 開始ページ
- 761
- 終了ページ
- 771
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.14923/transcomj.2020nsp0001
- 出版者・発行元
- 電子情報通信学会
超スマート社会実現のために膨大な数のIoT機器の配備が不可欠であり,そのセキュアなIoTサービスの利用には機器識別技術が重要である.攻撃に強いディジタル識別子を活用する技術として物理複製困難関数(PUF)が注目されているが,これは多くのケースで専用のハードウェア機構を要求する.クロックフィンガープリントはクロック発信器に由来するPUFの一種で,その固有の特徴量をコンピュータが必ず利用するシステム時刻から得ることができるため,ソフトウェアのみの実装で適用できる点が特徴である.そのため,設置された既存の機器や低コスト性の求められる製品などに対しても適用可能なので,幅広いコンピュータ機器の識別基盤技術として有望である.本研究はこのクロックフィンガープリントを用いて,単位時間あたりのシステム時刻偏差とCPUコア温度の相関から回帰係数を導出し,これを平均2乗誤差分析によって機器を識別する手法を考案した.実験では6台のネットワーク上のコンピュータから取得した特徴を用いて識別を達成し,併せて訓練データ数の増加とともに回帰係数の精度が向上することを確認した.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.14923/transcomj.2020nsp0001
- eISSN : 1881-0209
- CiNii Research ID : 1390571039720306432