2020年5月
投球障害肩における上腕三頭筋長頭周辺の組織弾性ならびに可動域との関係
日本整形外科超音波学会誌
- 巻
- 31
- 号
- 開始ページ
- 50
- 終了ページ
- 56
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
肩関節の後方や後下方組織の硬さを呈する投球肩障害に、骨頭下方支持組織に寄与する上腕三頭筋長頭を中心としたUnitに注目している。長頭周辺の組織弾性と可動域の関係から運動療法の意義について検討した。エコー計測部位は、①長頭・大円筋間、②長頭・小円筋間、③長頭・関節包間とした。対象者の可動域測定は、肩関節屈曲、水平屈曲、90°屈曲位における内旋可動域である。組織弾性と可動域の関係を比較した。結果は②と③の組織弾性は、投球側は非投球側に比して有意に高値を示し、肩関節屈曲、水平屈曲、90°屈曲位における内旋可動域との間に有意な不の相関を認めた。②と③の組織に対する的確な運動療法の重要性が示唆された。