2011年6月25日
中山間地域における稲・麦・大豆2年3作導入の経営評価-主に「麦-大豆作」に注目して-
農林業問題研究
- 巻
- 47
- 号
- 1
- 開始ページ
- 126
- 終了ページ
- 131
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.7310/arfe.47.126
- 出版者・発行元
- 富民協会
本稿では、中山間において2年3作を導入することの効果と導入条件を明らかにした.まず、導入効果として、(1)"不耕起播種機による「麦-大豆作」"は、(2)"慣行播種機による麦あるいは大豆単作"に比較して、労賃が約31%、収益が約20%向上することが明らかとなった.しかし、一定の転作率と湿田(面積)率を超えると、部門収益の損失を増加させる麦・大豆の湿田作付が行われる.湿田圃場を多く抱える中山間地域では特に麦における部門収益の不採算を回避するのは非常に困難である.しかし、本作としての位置づけが期待されている麦・大豆においては保全管理的作付は改善されるべきであろう.転作率約30%以下においては、湿田率が約40%以下の地域(あるいは法人)では麦・大豆の湿田作付けを回避でき、転作作物を排水の良好な圃場に集めることにより対処できるが、それよりも湿田率と転作率が超過する場合は、現在の助成金水準では湿田作付の大麦等の採算をとることができない.この対応策として、'10年度から助成金の厚くなった米粉や飼料米など(湿田への適応性も麦・大豆に比較して高い)を転作に組み合わせるなどの措置が有効であると考えられる.今後は、実需者確保等の問題を考慮した上で、それら転作物を組み合わせた「麦-大豆作」導入可能性を検討することが課題となる.
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.7310/arfe.47.126
- ISSN : 0388-8525
- CiNii Articles ID : 10029355492
- CiNii Books ID : AN00202829