2002年 - 2004年
光ファイバーセンシングに基づく高機能核融合中性子計測系の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
本研究は、異なる特性の有機材系光ファイバーやシンチレータ材を核融合実験装置周辺でネットワーク的に組み合わせ、それらに入射した核融合中性子との相互作用で生じる発光量(エネルギー)と発光位置を、位置検出型光電子増倍管を用いた個々のセンサー信号識別と、光伝播時間差、吸収率、検出立体角との情報融合により、三次元的に同時測定する要素技術開発を基軸に、機能の統合化された核融合中性子計測システムの新概念の創出、およびそのプロトタイプシステムの設計・試作による性能実証を目的としている。
本研究における主な成果を要約すると、以下の通りである。
(1)多段に並べたプラスチック系光ファイバーセンサーを用いて、各段における入射中性子位置検出に加え、両者間の散乱中性子の飛行時間測定から、中性子入射プロファイルとエネルギースペクトルが同時に得られる簡便かつコンパクトな高機能核融合中性子計測系を考案し、プロトタイプ検出器の試作により、基本特性を実験的に明らかにした。
(2)有機液体シンチレータ中に波長シフト光ファイバーを格子状に挿入して、高速中性子によるシンチレータ内発光を二次元(または三次元)的に検出する方式を考案し、検出器の部分試作によって測定原理を実証した。特に、中性子とγ線の信号の波形弁別が可能であることを初めて見出し、高速中性子画像センサーとしての基本性能を実験的に明らかにした。
(3)上記実験結果を反映させたシミュレーション計算をもとに設計改良を試み、これらの方式の性能限界を明らかにするとともに、最も高性能が期待できる検出器仕様を提示した。
さらに、これらの研究成果を踏まえて、ダイナミックレンジの拡張や耐放射線性の向上策を示した他、ITER級核融合実験炉における中性子プラズマ診断系への適用性を評価し、要求性能を満足する新しい中性子発生プロファイルモニターの概念設計案も提示した。
本研究における主な成果を要約すると、以下の通りである。
(1)多段に並べたプラスチック系光ファイバーセンサーを用いて、各段における入射中性子位置検出に加え、両者間の散乱中性子の飛行時間測定から、中性子入射プロファイルとエネルギースペクトルが同時に得られる簡便かつコンパクトな高機能核融合中性子計測系を考案し、プロトタイプ検出器の試作により、基本特性を実験的に明らかにした。
(2)有機液体シンチレータ中に波長シフト光ファイバーを格子状に挿入して、高速中性子によるシンチレータ内発光を二次元(または三次元)的に検出する方式を考案し、検出器の部分試作によって測定原理を実証した。特に、中性子とγ線の信号の波形弁別が可能であることを初めて見出し、高速中性子画像センサーとしての基本性能を実験的に明らかにした。
(3)上記実験結果を反映させたシミュレーション計算をもとに設計改良を試み、これらの方式の性能限界を明らかにするとともに、最も高性能が期待できる検出器仕様を提示した。
さらに、これらの研究成果を踏まえて、ダイナミックレンジの拡張や耐放射線性の向上策を示した他、ITER級核融合実験炉における中性子プラズマ診断系への適用性を評価し、要求性能を満足する新しい中性子発生プロファイルモニターの概念設計案も提示した。
- ID情報
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- 課題番号 : 14208051
- 体系的課題番号 : JP14208051