超高温プラズマの内部構造を正確に解析するために，イメージング計測の重要性が高まっている.本研究はイ メージング計測におけるトモグラフィーに深層学習を応用し，複雑な 3 次元体系において背景反射光の影響を除去することで，プラズマ内部からの発光を分離し，その空間分布を再構成することに成功している.本手法では，「局所分布モデル(A)」と「反射の影響等を考慮した A の根線積分画像(B)」の組合せを用意し，深層学習に より生成した B から A への変換モデルを用いてトモグラフィーを行っている.この技術は，核融合研究のみならず，宇宙プラズマ観測や産業応用プラズマ等様々な分野での応用が期待できる.本研究は，深層学習の最新手 法をいち早くプラズマ研究の分野に取り入れることで，トモグラフィーに限らず様々なデータ変換処理への応用の可能性を広げ，複雑なデータ変換・解析における新たな展開に貢献すると考えられる.以上の理由から，本研究は「技術進歩賞」にふさわしい，優れた成果であると判断できる.