2012年4月 - 2015年3月
細胞競合に立脚した口腔扁平上皮癌の早期診断・予防方法の開発に向けた基礎的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究 挑戦的萌芽研究
今回我々は、細胞競合関連蛋白であるSPARCの口腔扁平上皮の発癌における意義を検討した。SPARCは白板症の症例において異型度が強くなるにつれて陽性率が高くなり、早期浸潤癌では腫瘍細胞の多くに局在が認められた。株化口腔扁平上皮癌細胞にSPARC発現ベクターを導入すると細胞の増殖能が亢進した。さらに、SPARC導入株化OSC細胞を非導入細胞と共培養すると、非導入細胞が排除された。以上の結果より、SPARCは発癌初期においては細胞競合による淘汰からの回避に働くとともに、癌の発生・進展において重要な役割を演じていることが明らかとなった。
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- 課題番号 : 24659898
- 体系的課題番号 : JP24659898