共同研究・競争的資金等の研究課題

2002年 - 2004年

ナノクラスターレベル複合化による酸化物への水素貯蔵能の付与

日本学術振興会  科学研究費助成事業 萌芽研究  萌芽研究

課題番号
14655260
体系的課題番号
JP14655260
配分額
(総額)
2,800,000円
(直接経費)
2,800,000円

1)前年度までに開発された酸素欠損を多量に導入されたジルコニウム酸化物のシグナルナノレベルのナノクラスターにおいて、水素雰囲気における熱分析ならびに、加圧高温水素雰囲気における水素脱離挙動曲線を測定し、これらジルコニウム酸化物における水素吸蔵ならびに水素脱離挙動について熱力学的観点および、結晶学観点から詳細に解析を行った。
2)ジルコニウムに加え、チタン系複合酸化物においても同様の酸素欠損ナノ粒子の合成が可能であることを確認し、透過型電子顕微鏡、酸素分析、EELSによる組成分析を行い、これら材料の微細構造ならびに結晶構造について詳細に解析した。さらに、これら酸素欠損ナノ粒子に対して、400度以下という極めて低温で第2相である白金あるいはパラジウム、およびこれらの合金を粒径2nm以下という極めて微細な形態で担持する技術を確立した。
3)これら極めて大量の酸素欠損を有するチタン系複合酸化物のナノクラスターにパラジウムの2nmの粒子を担持したナノ複合体において、可視光を利用した光触媒作用があることを確認した。特に、水、エタノール、アセトアルデヒドの分解能が、通常のチタニアのそれと比べて極めて高いことを見出した。また、この特性は酸素欠損を大量に含んだジルコニアにおいても見出されている。これらの材料の可視紫外吸収スペクトル解析、XPS測定結果、これら材料中の酸素原子近傍の電子構造を解析し、光触媒機能に対する電子構造の影響を解析し、その反応メカニズムについて解析した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-14655260
ID情報
  • 課題番号 : 14655260
  • 体系的課題番号 : JP14655260