
平山 昇
基本情報
- 所属
- 神奈川大学 国際日本学部国際文化交流学科 准教授
- 学位
-
博士(学術)(東京大学)
- J-GLOBAL ID
- 201401027303673605
- researchmap会員ID
- B000241341
- 外部リンク
1977年、長崎県生まれ。専攻は日本近現代史。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。駿台予備学校講師、立教大学兼任講師、九州産業大学准教授などを経て、2020年4月より神奈川大学国際日本学部国際文化交流学科准教授。主な著書・論文に『初詣の社会史 鉄道と娯楽が生んだナショナリズム』(東京大学出版会、2015年、第42回交通図書賞受賞)、『鉄道が変えた社寺参詣』(交通新聞社新書,2012年)、「明治・大正期の西宮神社十日戎」(『国立歴史民俗博物館研究報告』155,2010年3月,第2回鉄道史学会住田奨励賞受賞)、「「体験」と「気分」の共同体 ――20世紀前半の伊勢神宮・明治神宮参拝ツーリズム――」(『思想』第1132号、2018年8月)がある。
大学院生、オーバードクター期に申請した学振はすべて不合格となってピンチに陥るも、人情深い恩師と温かい仲間たちに恵まれ、駿台予備学校でやりがいのある仕事と十分な報酬に恵まれ、さらには素晴らしい人生のパートナーにも恵まれるというトリプル奇跡のおかげで、なんとか研究者として生きのびる。
趣味はクラシック音楽(オーケストラでクラリネット演奏、合唱でバリトン)。東大室内楽の会(第何代目かわからない会長)、東京大学フィルハーモニー管弦楽団(初代団長)、オーケストラ・HAMON(ひら団員)、Orchester&Chor AGORA(初代代表)、ナズドラヴィ・フィルハーモニー(初代広報、ドヴォジャーク交響曲第1番「ズロニツェの鐘」日本初演1stクラリネット)などなど、明日をも知れぬ先行き不透明な境遇だったにもかかわらず、やりたい放題に演奏(と飲酒)活動をしながら20代~30代前半を過ごす。
2020年秋、年来のビールの飲みすぎにより痛風と診断され、見事に天罰を喰らう。
★自己紹介的なエッセイ「良い子は真似しないでね」(神奈川大学『学問への誘い 2021』)
→このページの「外部リンク」から閲覧できます。
Noboru Hirayama is Associate Professor at the Department of Cross-Cultural Studies, Faculty of Cross-Cultural and Japanese Studies, Kanagawa University. Specializing in the history of modern Japan, he earned his degree from University of Tokyo. Main research interests : the formation of modern tourism mainly focusing on railways, the interaction between pilgrimage tourism and social ideologies in modern Japan. Recent publications : How Railways Changed Pilgrimages to Shrines and Temples?(『鉄道が変えた社寺参詣』)(Tokyo, 2012);A Social History of Hatsumode : An Interaction beween an Amusement formed by the Railways and Nationalism(『初詣の社会史――鉄道が生んだ娯楽とナショナリズム』)(Tokyo, 2015).
経歴
7-
2022年4月 - 現在
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2021年4月 - 現在
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2020年4月 - 現在
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2017年4月 - 2020年3月
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2016年4月 - 2017年3月
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2013年4月 - 2016年3月
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2012年4月 - 2013年3月
学歴
4-
2003年4月 - 2010年3月
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2001年4月 - 2003年3月
-
1998年4月 - 2001年3月
-
1996年4月 - 1998年3月
受賞
2-
2017年3月
-
2011年10月
主要な書籍等出版物
22-
東京大学出版会 2015年12月 (ISBN: 4130262416)
-
交通新聞社 2012年10月
主要な論文
15-
メディア史研究 (46) 1-23 2019年9月 査読有り招待有り
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思想 (1132) 55-76 2018年8月 招待有り
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メディア史研究 34(34) 105-135 2013年9月 査読有り
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国立歴史民俗博物館研究報告 (155) 2010年3月 査読有り招待有り
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日本歴史 (691) 2005年12月 査読有り
MISC
44-
神奈川大学国際日本学部note 2022年6月24日
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宗教と社会 (28) 75-78 2022年6月 招待有り
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コロナ禍における 遠隔授業 実践事例集 ―2020~2021- 14-14 2022年3月 招待有り筆頭著者
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日本史研究 (713) 72-83 2022年1月 招待有り筆頭著者
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現代史研究 (67) 47-52 2021年12月 招待有り筆頭著者
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岩波書店のWEBマガジン「たねをまく」 2021年10月23日 招待有り
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SGRA REPORT No.94(第65回 SGRA-Vフォーラム 第5回 日本・中国・韓国における国史たちの対話の可能性) 72-73 2021年10月 招待有り筆頭著者
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『論座』 2021年9月11日 筆頭著者
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かしはら (179) 7-10 2021年8月 招待有り筆頭著者
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神大スタイル (331) 19-19 2021年7月 招待有り
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宗教と社会 (27) 2021年6月 招待有り
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東アジア近代史 (25) 39-46 2021年6月 招待有り
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史学雑誌 130(5) 175-179 2021年5月 招待有り
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メディア史研究 (49) 19-32 2021年2月 招待有り
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『学問への誘い ―大学で何を学ぶか―』 85-89 2021年1月 招待有り筆頭著者
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現代ビジネス 2021年1月1日 招待有り
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鉄道史学 (38) 110-113 2020年12月 招待有り
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神奈川大学ノート 2020年11月 筆頭著者
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じっきょう地歴・公民科資料 (90) 7-13 2020年4月 招待有り
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『論座』(Web 2020年1月9日公開) 2020年1月 招待有り
講演・口頭発表等
38-
第257回渋沢研究会 2022年7月23日 渋沢研究会 招待有り
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第4回「メディア宗教」公開研究会 2022年3月26日 科研 基盤研究(c)「近代日本における「メディア宗教」の研究―大正期求道者たちの言説分析を中心に」(20K00088) 招待有り
-
島根県古代文化センター「近世近代の交通と地域社会経済」 第6回検討会 2022年3月21日 島根県古代文化センター 招待有り
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大正大学宗教学会2021年度秋期大会 2022年1月31日 大正大学宗教学会 招待有り
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第36回「近代京都と文化」研究班 2021年12月27日 京都大学人文科学研究所 招待有り
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みたか地球市民講座 三鷹ネットワーク大学 招待有り
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神田明神資料館特別展「初詣とお正月」展ミュージアムトーク 2021年11月24日 神田明神 招待有り
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明治学院大学 キリスト教研究所 天皇と社会研究プロジェクト 公開研究会 2021年7月3日 明治学院大学 キリスト教研究所 招待有り
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日本常民文化研究所 第126回研究会 2021年6月16日 神奈川大学日本常民文化研究所 招待有り
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国際日本学部&みなとみらいキャンパスオープン記念フォーラム 「私たち」のその先へ ~驚き、喜び、戸惑いながらつくる共生社会~ 2021年6月5日 神奈川大学 招待有り
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メディア史研究会第312回月例研究会 2021年5月15日
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書評シンポジウム J・プランパー『感情史の始まり』 2021年4月10日 科研基盤研究(B)「「感情体制」と生きられた感情――エゴドキュメントに見る「近代性」」 招待有り
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第25回 東アジア近代史学会研究大会(オンライン開催) 2020年10月4日 招待有り
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メディア史研究会 2020年度集会(第304回月例研究会) 特集「メディア史は人文学か社会科学か」(オンライン開催) 2020年9月12日 メディア史研究会 招待有り
-
2019年度社会経済史学会近畿部会サマーシンポジウム「鉄道と社寺参詣-地域社会への影響と経済効果-」(於 大阪市立大学文化交流センター) 2019年8月22日 招待有り
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第8回「歴史から現在を考える集い」 2019年3月17日 日本史研究会 招待有り
-
第8回らかん仏教文化講座 2018年12月22日 仏教文化資源研究会 招待有り
-
九州産業大学教養講座「九州の歴史を探る」 2018年11月17日 招待有り
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第20回国際日本学シンポジウム「変革と継承の明治文化 ―地域/都市からみた文化形成―」―」(主催 お茶の水女子大学 グローバルリーダーシップ研究所) (お茶の水女子大学) 2018年7月8日 招待有り
-
第7回交通史学会(第44回交通史研究)大会 共通論題「19世紀から20世紀初頭の交通と旅・観光」(目白大学) 2018年5月20日 招待有り
担当経験のある科目(授業)
29-
2022年4月 - 現在
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2020年9月 - 現在
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2020年9月 - 現在
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2020年9月 - 現在
-
2020年4月 - 現在
-
2020年4月 - 現在
-
2020年4月 - 現在
-
2021年4月 - 2021年7月
-
2021年4月 - 2021年7月
-
2020年9月 - 2021年3月
-
2017年4月 - 2020年3月
-
2017年4月 - 2020年3月
-
2017年4月 - 2020年3月
-
2017年4月 - 2020年3月
-
2013年4月 - 2020年3月
-
2013年4月 - 2020年3月
-
2013年4月 - 2020年3月
-
2013年4月 - 2020年3月
-
2013年4月 - 2020年3月
-
2016年4月 - 2017年3月
所属学協会
14委員歴
11-
2021年1月 - 現在
-
2020年4月 - 現在
-
2016年7月 - 現在
-
2022年4月 - 2025年3月
-
2019年9月 - 2023年3月
-
2021年10月 - 2022年3月
-
2017年12月 - 2022年3月
-
2020年12月 - 2021年3月
-
2015年11月 - 2020年12月
-
2016年5月 - 2018年3月
-
2011年4月 - 2012年3月
メディア報道
35-
読売新聞社 読売新聞 22面 2022年8月3日 新聞・雑誌
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仏教タイムス社 仏教タイムス 6面 2022年7月28日 新聞・雑誌
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日本経済新聞社 日本経済新聞 2022年1月3日 新聞・雑誌
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北海道新聞 北海道新聞 2022年1月1日 新聞・雑誌
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北日本新聞 北日本新聞 2021年12月31日 新聞・雑誌
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京都新聞社 京都新聞 夕刊 2021年12月28日 新聞・雑誌
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中外日報社 中外日報 4面 2021年12月8日 新聞・雑誌
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東京新聞 地域面(山手) 2021年11月7日 新聞・雑誌
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共同通信社 共同通信 2021年6月9日 インターネットメディア
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毎日新聞社 毎日新聞 2021年6月9日 新聞・雑誌
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読売新聞 2021年2月14日 新聞・雑誌
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仏教タイムス社 仏教タイムス 2021年2月11日
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宣伝会議デジタルマガジン 2021年2月号 2021年2月 インターネットメディア
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本の雑誌社 本の雑誌 452号 2021年2月 新聞・雑誌
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毎日新聞社 2021年1月23日 新聞・雑誌
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DIAMOND online 2021年1月4日 インターネットメディア
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日本農業新聞 2021年1月3日 新聞・雑誌
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論座RONZA 2021年1月1日 インターネットメディア
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朝日新聞 大阪・朝刊 24面 2020年12月30日 新聞・雑誌
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朝日新聞 朝刊1面 2020年12月30日 新聞・雑誌
その他
31-
2021年2月末木文美士ほか編『近代日本宗教史 第2巻 国家と信仰 明治後期』(春秋社、2021年)を紹介。拙稿に言及。 「皇室と神社の一体化という、冷静に考えると必然性がない結合がなぜできたかを、国民の心情から解き明かす第八章「明治の終わりと宗教」(平山昇氏)は、従来の「国家神道」研究では顧みられなかった民衆感情に着目しており、鋭い。」
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2021年拙著『初詣の社会史』第5章から出題。 「次の文章は、大正期以降、伊勢神宮などの皇室ゆかりの「聖地」への初詣が活発化する過程を、関西の私鉄や国鉄(現・JR)との関係に注目して検討した論考の一部である。これを読んで、後の問いに答えなさい。」
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2020年11月拙著『初詣の社会史』に言及(p.166)。 「なお、紙幅の都合で省略するが、とりわけ都市部と神社観の肥大化の関連性について歴史具体的にとらえていくには、神社とツーリズムの社会的な結びつきといった、都市大衆社会/文化状況の形成にかかわる問題をふまえる必要もあるだろう(平山、二〇一五/島薗進『明治大帝の誕生』春秋社、二〇一九)。」
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2020年10月拙稿「「体験」と「気分」の共同体――戦間期の「聖地」ツーリズム」(塩出浩之編『公論と交際の東アジア近代』東京大学出版会、2016年)に言及(p.195, p.198) https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784861106927
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2020年8月拙著『初詣の社会史』に言及(p.250)。 「現代の社会通念化した神社聖地イメージの形成過程を論じるには、社会の中で神社聖地論が広まる状況をとらえるのにより適した分析方法も試みる必要があろう。この点で、二〇世紀、大正期以降の日本で、都市の大衆社会化状況を背景とするツーリズムにおいて生み出される神社の聖地イメージに触れている平山(二〇一五)のような仕事は注目される。」
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2020年8月拙稿「「体験」と「気分」の共同体―戦間期の「聖地」ツーリズムー」(塩出浩之編『公論と交際の東アジア近代』東京大学出版会、2016年)に言及。(p.290) 「最近では、皇室ゆかりの「聖地」参拝ツーリズムの活性化という大衆社会化現象のもとで、政府の公式的なそれとはズレた神社観が広まり、そのなかで神社参拝への強制的圧力が高まるメカニズムを説明する研究もある(平山昇―二〇一六)」
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2020年7月拙稿「大正・昭和戦前期の伊勢神宮参拝の動向――娯楽とナショナリズムの両面から」、拙著『初詣の社会史』、拙著『鉄道が変えた社寺参詣』を参照。 ◆「平山昇「大正・昭和戦前期の伊勢神宮参拝の動向――娯楽とナショナリズムの両面から」は、本書と同時期の伊勢神宮参拝を対象としている研究で、参拝者層を「エリート層」「修学旅行」「実業家」、そのほかにも「個人・家族単位」「職場単位」に分類して検討している。戦間期に活性化した神宮参拝には複数の推進主体が存在し、伊勢神宮参拝の「拡散」「浸透」に影響を与えたことを明らかにした重要な研究といえる。」(序章 p.5) ◆「平山昇の研究では、初詣等の社寺参詣の文化は、鉄道網の発展と国鉄対私鉄の集客競争のなかでつくり出されたものであることが指摘されている。伊勢神宮参拝もそうした例に漏れない側面があった。〔注(18) 拙著『初詣の社会史』〕」(序章 p.9) ◆「平山昇は、明治期以降の鉄道網の発展や私鉄と国鉄との競争が社寺参詣の形態を変えたことを指摘している。とくに、初詣に関しては鉄道会社の集客競争が顕著であり、これによって普及していったことを明らかにしている。〔注(18) 拙著『鉄道が変えた社寺参詣』〕」(第二章 p.59)
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2020年5月拙稿「メディア史に鉄道は入っているか?」、同「近代の社寺参詣をめぐって」に言及(p.169)。 「社寺参詣を軸に、メディア史や鉄道史などの架橋や、時代の思潮を捉える視角を提起する平山昇「メディア史に鉄道は入っているか?」(『メディア史研究』四六)、同「近代の社寺参詣をめぐって」(『交通史研究』九四)も刺激的で、更なる展開が期待される。」
-
2020年3月参考文献で拙稿「大正・昭和戦前期の伊勢神宮参拝の動向―娯楽とナショナリズムの両側面から―」(高木博志編『近代天皇制と社会』思文閣出版、2018年)を明記。(p.41)
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2020年3月拙著『鉄道が変えた社寺参詣』に言及。(pp.2-3) 「西宮神社(兵庫県西宮市)の事例を考察した平山昇が強調するように、政府が官暦における旧暦の併記を廃止したのは、一九一〇年(明治四十三)からである〔注(7) 拙著『鉄道が変えた社寺参詣』〕。社寺の年中行事は旧暦に基づいて行われるものが多く、この変更に当事者たちは対応を苦慮したという。」
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2020年2月拙著『鉄道が変えた社寺参詣』を参照。(pp.145-146) https://www.kadokawa.co.jp/product/321712000263/
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2020年2月拙著『初詣の社会史』に言及(pp.428-429)。 「大正初年の鳥取で、県下神社神職の各地代表を前に、きっぱりと神社合祀政策は撤回しないとする佐上の立場は、本人にいわせれば合祀反対論を経験し、それをふまえたうえでの継続論であったわけだが、そのポイントは、神社境内の神秘的な「森厳」を維持確立することにおかれているのである。ここでたとえにひっぱりだされているのは西行の歌であるが、平山昇の指摘によれば、その歌はとりわけ第一次世界大戦後になると、大衆社会化状況のなかで神社の聖地としての神秘性という実感や体験を容易に感想として大衆が語るための決まり文句として多用されることになったとする。つまりは神社イメージにおける神秘的な宗教性の大衆化の指標ともいうべきものである。」
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2020年2月第5章「もっと観光を学び問うためのブックガイド」において拙著『鉄道が変えた社寺参詣』を紹介(鈴木涼太郎執筆)。 「交通事業者が観光において果たしている役割は、「早く遠くへ」人を運ぶだけではない。鉄道が社寺参詣を変えたように、交通事業者は、旅行のスタイルそのもの、あるいは広く文化を創造する主体でもあるのだ。そしてそれは、すべての観光事業者にも当てはまる。身近なトピックで歴史好き以外の方でも気軽に読める一冊。[鈴]」(p.171) https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784788517066
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2020年1月拙著『初詣の社会史』に言及(p.255)。 「平山昇『初詣の社会史――鉄道が生んだ娯楽とナショナリズム』(東京大学出版会)゙゙……明治以降の初詣の成立・定着過程を、鉄道利用やナショナリズムとの関係から描き出している。」
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2020年1月拙著『初詣の社会史』に言及(p.213)。 「二〇〇〇年代以降においても〔交通史の〕経済史分析は引き続き多くの研究者によって継続されているが、政治史および社会史的分析において再び交通が盛んに取り上げられるようになった点に新しさがある。〔中略〕社会史においては、平山昇『初詣の社会史――鉄道が生んだ娯楽とナショナリズム』(東京大学出版会、二〇一五年)が、初詣という風習が鉄道の普及とともに「作〔創〕られた伝統」であることを示した。鉄道史を社会史的に分析する動きは、観光史とも共鳴しながら活発化しつつある。」
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2019年6月拙著『初詣の社会史』を参照。 「その間におきた変化の大きさゆえに、明治の終わりが、同時代人にとって深い感慨をもって迎えられたことについては、山口輝臣と平山昇による研究が存在する。〔中略〕平山は、明治天皇が重態に陥った際におきた二重橋前平癒祈願の行動に着目し、ここに知識人が「感情美」を見出したことを指摘する。この出来事が〔、〕理性によって統御された行動とは異なる、感情にもとづく行動の価値化が政治指導者を含めた知識人に共有される契機となったというのである。〔注(6) 平山昇『初詣の社会史』(東京大学出版会、二〇一五年)〕」(p.15) 「ある元号の終わりを、その時代を生きた人びとが、一定の「感慨深さ」をもって迎えたということ自体は、歴史学の議論の対象となりうる(まさに、山口や平山の研究がそうであるように)。問われるべきは、人びとの「感慨深さ」が、いかなる事情によって発生するのか、である。」(p.15)
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2019年5月拙稿「「体験」と「気分」の共同体」に言及(p.184)。 「「体験」と「気分」を語る言説に注目する平山昇「体験」と「気分」の共同体」(『思想』一一三二)は、大逆事件・明治天皇の重態と死去・乃木希典殉死といった明治末の一連の事件によって醸成された国民感情が、大衆ツーリズムの勃興と重なり伊勢神宮・明治神宮の参拝体験を重視するに至った過程を論じ、身体・反知性・非同調者の排除の特徴を見出す。」
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2018年3月参考文献として拙著『鉄道が変えた社寺参詣』を明記(p.104)。 https://trc-adeac.trc.co.jp/Html/ImageView/2820305100/2820305100100170/jouka/
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2017年12月https://ci.nii.ac.jp/naid/40021387077
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2017年10月https://ci.nii.ac.jp/naid/40021381725