論文

2002年1月5日

中国毛鳥素沙地における地下水のCI濃度, 酸素・水素安定同位体比の水平分布に地表面状態が及ぼす影響

水文・水資源学会誌
  • 壁谷 直記
  • ,
  • 大手 信人
  • ,
  • 杉本 敦子
  • ,
  • 吉川 賢
  • ,
  • 王 林和

15
1
開始ページ
13
終了ページ
22
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.3178/jjshwr.15.13
出版者・発行元
水文・水資源学会

中国毛烏素沙地において地下水の塩類濃度の上昇に対する蒸発散の影響を明らかにするために,砂丘と丘間低地というこの地域の代表的な2つの地表面条件下における地下水の電気伝導度,塩類濃度,酸素・水素安定同位体比を測定した.砂丘の地下水は蒸発の影響を受けておらず,地下水の塩類濃度の上昇が抑制されていることがわかった.一方,丘間低地の地下水は蒸発散の影響を受けて,地下水の塩類濃度が高まっていることがわかった.また,地下水のCl-濃度とd値の関係から植生があるところでも蒸散よりも蒸発による濃縮が卓越していることが示された.土壌水分,地被条件が同じで蒸発のポテンシャルが等しいと考えられる丘間低地の2地点における地下水の塩類濃度を比べると,砂丘に近い地点の塩類濃度がより低いことから,砂丘の地下水が丘間低地に流れこんでいる可能性が示唆された.

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DOI
https://doi.org/10.3178/jjshwr.15.13
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10007670882
ID情報
  • DOI : 10.3178/jjshwr.15.13
  • ISSN : 0915-1389
  • CiNii Articles ID : 10007670882
  • identifiers.cinii_nr_id : 1000010233199

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