2016年1月
複数地域での同時被災を考慮した高潮災害の集積リスク評価手法に関する研究
土木学会論文集B2(海岸工学)
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- 巻
- 72
- 号
- 2
- 開始ページ
- I_1639
- 終了ページ
- I_1644
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.2208/kaigan.72.i_1639
- 出版者・発行元
- 公益社団法人 土木学会
複数地域の同時被災を考慮した高潮リスク評価は,これまでほとんど行われていない.本研究では,日本の主要な湾を対象に,複数地域での同時被災を考慮した高潮災害の集積直接経済リスク評価手法の開発を行った.確率台風モデルによる1000年分の仮想台風を用い,複数地域を通る台風の通過確率を求めた.そのすべての台風について簡易式を用いて高潮を算定する一方で,一部の強い台風について高潮氾濫解析を行って被害額を求め,損失関数を求めた.この損失関数を用いてすべての台風の合計被害額を算定し,被害額と再現期間(年超過確率)で表されるイベントカーブをリスク評価に用いた.三大湾の集積リスクを考慮した場合,再現期間の長い台風では,伊勢湾と大阪湾で同時被災するリスクが最も大きく,再現期間の短い台風では,大阪湾1地域のみ被災するリスクが最も大きくなった.最大クラスシナリオを考える際には,本評価手法で複数地域での集積リスクを考慮する必要があることを示した.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2208/kaigan.72.i_1639
- ISSN : 1883-8944
- CiNii Articles ID : 130005282297