論文

2018年3月

閉塞性水頭症を合併したリステリア髄膜炎の1例

宮崎県医師会医学会誌
  • 伊豆本 佳代
  • ,
  • 酒井 克也
  • ,
  • 石井 信之
  • ,
  • 望月 仁志
  • ,
  • 塩見 一剛
  • ,
  • 中里 雅光

42
1
開始ページ
57
終了ページ
61
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(公社)宮崎県医師会

症例は61歳女性、methotrexate 8mg/週での関節リウマチの加療中に髄膜炎を発症し近医に入院した。髄液細胞数は単核球優位に増加していた。3日後に意識レベルは低下し、当院に転院した。髄液糖と血糖の比が低値だったため、細菌性髄膜炎としてmeropenemとvancomycinを開始した。頭部MRIでは脳表全体の造影増強効果、脳幹部の結節状造影増強効果、閉塞性水頭症の合併が明らかとなった。第4脳室拡大による脳幹圧排に対して、緊急で脳室ドレナージ術を施行した。髄液細菌学的検査よりリステリア髄膜炎の診断を得た。リステリア髄膜炎はウイルスや結核性の髄膜炎と類似した臨床所見を呈すことがあり、免疫抑制状態や高齢者の細菌性髄膜炎ではリステリア髄膜炎の存在を念頭に置き、治療開始時よりListeria monocytogenesをカバーした治療が重要だと考えられた。(著者抄録)