2013年6月
施設入所高齢者を対象とした食事療法(ソフィβ-グルカン)導入による便秘緩和の検討
医学と生物学
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- 巻
- 157
- 号
- 6-1
- 開始ページ
- 818
- 終了ページ
- 824
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (NPO)バイオテクノロジー標準化支援協会
本研究の目的は、便秘傾向の高齢者を対象に、食事療法(ソフィβ-グルカン)を導入し、便秘改善の評価することである。対象者は、施設に入所している高齢者79名であり、食事療法は、β-グルカン1包15mlを1日計45mlの摂取であった。β-グルカンとは、黒酵母菌の培養液から分離して得られたものである。データ収集方法は、便秘の不快症状(日本語版便秘評価尺度、以下CAS)と日々の排便状況の項目について、質問紙及びインタビューを用いた。その結果、CAS合計平均点数は、食事療法導入前後で比較した結果、4.16点から1.93点と減少した。導入前後で有意差のみられた項目は、「直腸に便が充満している感じ」など4項目であった。日々の排便状況は、食事療法導入前後で、腹部膨満感(p<0.01)に有意差があった。以上より、β-グルカンによる食事療法は、排便を容易にし、便秘に伴う苦痛を軽減する効果が明確になった。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0019-1604
- eISSN : 2433-4847
- 医中誌Web ID : 2013347052