基本情報

所属
放送大学 学習センター 岐阜学習センター 所長・特任教授 (岐阜大学名誉教授)
東海国立大学機構 岐阜大学 学術研究社会連携機構 岐阜県 気候変動適応センター センター長 (特任教授、名誉教授)
学位
工学修士(1979年3月 岐阜大学)
工学博士(1983年3月 大阪大学)

J-GLOBAL ID
200901048055360279
researchmap会員ID
1000358725

外部リンク

 非晶質材料の水素化アモルファスシリコン(a-Si:H)薄膜の物性研究とa-Si:H太陽電池の研究開発に従事された。従来のキャパシタンス法では、a-Si:H太陽電池の内部電界を測定できなかったが、電界変調光学吸収法を利用して内部電界の測定を可能とした。a-Si:H太陽電池の動作は、電子、正孔の移動が主に電界により支配されるとしたドリフト型太陽電池の解析手法を提案された。内部電界、光起電力特性の値から性能を改善する目安を得るシミュレーション法を開発した。その手法を用いて、光入射側にワイドバンドギャップ水素化アモルファスシリコンカーボン薄膜を、光生成層にa-Si:H薄膜を、その裏面に低抵抗微結晶シリコン薄膜を用いた新規構造のa-Si:H太陽電池を提案し、世界最高エネルギー変換効率の9%(~1984)を実現した。

 その後、太陽電池特性を「欠陥密度」の評価手法となる「光熱変換分光法」の開発に貢献した。測定試料構造として“半導体薄膜/極薄石英基板”を用いて高感度化を実現した。更に交流励起光の周波数を、試料の固有共振周波数に一致させることにより、信号を増幅できることを見いだし、「共振型光熱ベンディング分光法(RPBS)」を開発した。A.C.Bellが開発した光音響分光法に比べ、2桁以上の高感度化を実現し、水素化アモルファス半導体の欠陥密度等の評価に用いられた。また、a-Si:H太陽電池は太陽光により光誘起劣化することが問題となっていた。この測定法は、資料の構造変化に伴う微少な体積変化を高感度に捉えることができ、a-Si:H薄膜の光誘起劣化が生じた際にアモルファスSi格子に微少な光誘起構造変化が生じていることを世界で初めて実験的に証明し、その劣化機構解明に貢献した。

 a-Si:H太陽電池の高効率化のために透明電極基板(SnO2等)の開発に従事された。a-Si:H薄膜は、シランガス(SiH4)を水素プラズマにて分解し、透明電極上に製膜させる。水素プラズマにより酸素が還元され、太陽電池の高効率化を妨げる因子となっていた。この問題を解決するために、耐還元性が高い酸化チタン(TiO2)を透明電極上にコーテングすることにより改善できることを提案し、大手ガラスメーカーの商品となった。またa-Si:H太陽電池の光入射側はガラス基板であり、表面での光反射を低減できれば性能を改善できる。新規な液体ガラス(ポリシロキセン)を用いて、ガラス基板上にナノサイズの空孔を有する低屈折率ガラスおよびナノサイズの表面凹凸を有する低反射率ガラス薄膜の形成技術を開発した。

 さらに、太陽電池の高効率化が期待できる半導体である結晶シリコンクラスレート、結晶ゲルマニウムクラスレートの開発に貢献された。一般にナトリウムを含有する球状格子構造を有する。クラスレート試料の作成中に電界を印加することによりナトリウムが含有されない半導体クラスレートの作成を実現された。また、結晶シリコン太陽電池では、高電圧下において電圧誘起劣化があり、問題となっている。従来から数日程度の逆方向高電圧を印加することにより回復できるが、パルス(交流)電圧を印加することにより数十秒から数分の短時間で電圧誘起劣化を回復できる手法を開発され、特許申請にも繋がっている。その他上記の研究に関して17件の特許申請が行われた。

 現在は、再生可能エネルギーの普及に必要なバッテリーの開発およびマイクログリッド等のプロジェクトに参加している。


研究キーワード

  48

委員歴

  37

論文

  221

MISC

  59

書籍等出版物

  5

講演・口頭発表等

  13

担当経験のある科目(授業)

  27

共同研究・競争的資金等の研究課題

  40

産業財産権

  17

社会貢献活動

  67

メディア報道

  13

その他

  9