論文

査読有り
2017年3月

母性看護領域の高度実践看護師のための遺伝看護ケアの学習課題に関する質的研究

日本遺伝看護学会誌
  • 浅野 浩子
  • ,
  • 中込 さと子
  • ,
  • 柊中 智恵子
  • ,
  • 佐々木 規子
  • ,
  • 小笹 由香

15
2
開始ページ
77
終了ページ
86
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本遺伝看護学会

目的:母性看護専門看護師の遺伝看護ケアの現状から、周産期医療に携わる遺伝看護ケア上の問題を明確にする。そして、周産期の遺伝看護教育の学習課題を検討し、教育プログラム作成への示唆を得る。方法:母性看護専門看護師12名を対象にした計2回のフォーカス・グループインタビュー(focus group interview:以下FGIとする)を行い、さらに研究への参加を辞退した1名の質的データを除外して、質的内容分析を行った。結果:FGIで取り上げられたテーマは、妊娠初期の出生前診断や胎児異常の診断に関わる看護職者が少なく、看護職者がどのように妊娠初期の妊婦へのケアを行うことが可能であるかであった。また、看護職者が出生前診断に関わっていくとき、どのようなケアの仕組みを作っていくか、看護職者が施設のマンパワーの状況に応じて、どのように妊娠初期の妊婦に関わる体制を作るか、さらに、看護職者が、母親の育児支援をどのように行うかについて討議された。FGIの分析の結果、21項目の遺伝看護ケア上の問題が挙げられた。考察:周産期領域の遺伝看護ケアに関する学習課題として、(1)遺伝学的検査、(2)遺伝性疾患、(3)遺伝カウンセリング、(4)妊娠初期の妊婦ケアの意義、(5)胎児異常の診断を受けた両親へのケア、(6)先天異常を持つ子どもの養育過程支援、(7)胎児と死別した両親のグリーフケア、(8)次子の妊娠への不安を持つ両親への支援に関する教育と、(9)看護職者への遺伝看護ケアのサポートの必要性が検討された。まず、周産期の臨床の高度看護実践と看護教育をすすめる役割を持つ母性看護専門看護師が、これらの課題を達成できるような教育が必要であり、母性看護専門看護師の実践や調整、倫理調整の役割を通して、周産期医療に携わる助産師や看護師などへの遺伝看護ケアの相談や教育を進められる役割が担えるような学習を支援することが必要であると考えられる。(著者抄録)

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ID情報
  • ISSN : 1881-3267
  • 医中誌Web ID : 2017248146

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